引用元:気づいたら洗脳されていた
587:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/24(木) 21:49:08.07 ID:ORMJr7sa0.net
最初の方こそ、戸惑いも多くあっただろうけど、
それでも根気よく私の世話をしてくれた。
一人で寝ることのできない私の隣で寝てくれたり、
パニック発作を起こすと背中をさすってくれたりした。
前記事: 高校時代、ある宗教の人生相談サイトで「悩んでいる人がいたら、メールしましょう」と書き込んだ。→届いた1通のメールから、人生の破滅が始まった…【4/6】
588:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/24(木) 21:51:33.88 ID:ORMJr7sa0.net
私が近所の犬と仲良くなったことを、興奮して話したせいもあったのかもしれない。
生まれたての赤ちゃんを、ブリーダーさんの家まで見に行った。
6匹の子犬の中から、1匹、選んだ。
母は、どれも一緒みたいで分からないと言ったけど、
私にとってはその子が特別可愛く見えた。
606:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/26(土) 14:13:32.19 ID:UOYPH/Kd0.net
外に出られない私の代わりに、
自由に、風のように生きてほしいという意味を込めて、
風太と名づけた。(実際は、風という意味の外国名)
家に帰って、風太のために小屋やエサ鉢、ぬいぐるみなどを買った。
607:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/26(土) 14:16:43.39 ID:UOYPH/Kd0.net
私はあの曲を、ずっと後に知ることになるのだけれど、
初めて聞いた時に泣いてしまった。
本当に、風太のことを思い出すような曲だったから。
609:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/26(土) 14:38:16.79 ID:UOYPH/Kd0.net
風太が家に来て、私は外によく出るようになった。
まだ小さくて、あまり遠くまで歩けない風太を抱っこして、
よく近所を散歩した。
知らないおばさんや子供に話しかけられることもあって、
緊張したけれど、風太が私の胸元で温かかったから、安心できた。
611:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/26(土) 14:39:52.30 ID:UOYPH/Kd0.net
鬼ごっこをしたり、ぬいぐるみを投げては取って来いをさせたり。
お手やお座りも覚えさせた。
本当に、風太の存在が慰めになっていた。
まあ、子供返りした私にとっては、両親の関心が風太に大きく取られてしまって、
やきもちを妬いたりすることもあったのだけれど。
612:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/26(土) 15:46:16.94 ID:UOYPH/Kd0.net
それは、ネットで知り合ったケイという子だった。
チャットで他にも知り合いは多かったけれど、
特にその子は私に親身になってくれた。
私は「友達には怖くて会えないけど、ケイになら会えるかもしれない」と思った。
そうして、ある日私の両親から許可がおりて、その子は私の家に遊びに来た。
613:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/26(土) 15:46:48.27 ID:UOYPH/Kd0.net
子どものような私が相手でも、扱いには慣れているみたいだった。
親も含めて、色んなところに行った。
行ける部分は限られていたけれど、それでも少しずつ足を伸ばして行った。
初めてデパートに行ってもパニック発作を起こさなかった。
当時の記憶はなんだか、ぼんやりしているところが多いのだけれど、
とても良くしてくれたのだった。
615:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/26(土) 15:47:36.24 ID:UOYPH/Kd0.net
これが、実家に帰って初めての、周囲の友人と会う機会になった。
これをきっかけに、私は少しずつ
SNSで再会を果たした友達と会っていくことになる。
夏の終わり、私はこうして、対人恐怖症からの脱出の糸口を見つけた。
ケイには、もう会わなくなったけれど、今でも心から感謝している。
616:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/26(土) 15:48:33.35 ID:UOYPH/Kd0.net
最初の方こそ、病気の私に戸惑っていたものの、
親身に話を聞くようになってくれた。
私は、幼少期からそれまでの間、
自分が宗教を理由に遭ってきた嫌な記憶を話すようになった。
そうして、それを聞いて理解してもらうことで、
徐々に信頼関係が回復していったように思う。
617:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/26(土) 15:50:44.29 ID:UOYPH/Kd0.net
兄達は、遠巻きながらに私を見守ってくれた。
長兄は、私には直接言わないものの、
陰でよく「夕子は大丈夫か」と心配してくれたようだし、
離れて住んでいた次兄には、よく子供のような内容の手紙を書いて、
出すようになっていた。
後日、次兄が引越しをする際に、私が出した手紙が全部取ってあったと聞いて、
心がほっこりした。
618:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/26(土) 15:52:01.97 ID:UOYPH/Kd0.net
一日の内、18時間くらいは寝ていたのではないかと思う。
薬のせいもあるのだけれど、睡眠は病気の私にとって必要なことだったのだろう。
体力はほとんどなく、お風呂に入って髪を洗うだけでも、
ぐったりして何も出来なくなるだった。
また、私は熱ばかり出していたので、冷えピタを常用していた。
619:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/26(土) 15:53:36.19 ID:UOYPH/Kd0.net
私のまく吉への執着は徐々に薄れていった。
まく吉のことは、私にとって、けしていい思い出ではなくなり、
今でも大切に思いたい気持ちと、もう縁を切りたい、
と思う気持ちが混在するようになっていった。
620:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/26(土) 15:54:58.74 ID:UOYPH/Kd0.net
離婚はしない、いつか元気になったらまく吉と暮らす、と考えていた。
また再び、宗教の集会に参加もしたが、
離婚が暗黙上認められていなかったので、別居している私に、
「よくそんな状態で来られるよね」と言われたこともあった。
621:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/26(土) 15:57:10.47 ID:UOYPH/Kd0.net
それはじわじわと私の中で痛みになっていった。
冬になる頃、私は一旦は離婚を願ったのだが、周囲の人は「まだ早い」と言った。
病気で私の判断力は著しく低下していたため、そのような大きな決断は、
もっと良くなってから、と言い聞かされていた。
実際私は感情のふり幅が激しくて、離婚したいと決意した数時間後には、
私はまく吉なしでは生きていけない、と思ったりした。
627:名も無き被検体774号+:2011/11/27(日) 12:09:35.76 ID:Jo7cdCbl0.net
633:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 17:29:27.75 ID:Cc+70Ef90.net
結局その後、400万円のうち200万円はまく吉母が返してくれました。
まく吉母は、1千万円ほど持ってまく吉から離れたことが、
あとで通帳の写しが発見されたことにより分かったので、、
残りの200万は、まく吉に仕事が見つかった後、
父が月1万ずつ返してもらうよう催促してましたが、
今はどうなってるか詳しく知りません
635:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 17:40:06.84 ID:Cc+70Ef90.net
みんな、温かく私との再会を迎えてくれた。
当時の私は、見た目も普通と違っていたのだと思うのだけれど、
それでも気にせず一緒に映画を見たり、服を選んでくれたりしてくれたのだ。
本当に良い友人に恵まれて、感謝している。
636:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 17:40:35.89 ID:Cc+70Ef90.net
遠方に住んでいるため、実際に会ったのは数回だけれど、
ネット上で私の負の部分を、根気よく引き受けてくれた。
今思うと、こっちの都合でいつも構ってと呼び出していたし、
心底申し訳なかったと思う。
その年の冬休みにも、ケイは私の実家に来て、
私を遊びに連れて行ってくれた。
ちなみに、ケイにはよく、「夕子は悲劇のヒロインぶってる」とからかわれた。
私は不安障害という病状があって、将来のことをネガティブに想像しては、
妄想のようなそれを話していたから。
637:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 17:42:20.65 ID:Cc+70Ef90.net
少しだけ載せてみる。
K:勝手になんか想像しないで
K:今だけ見て
K:ゆっくり病気治すといいよ^^
K:あせらなくても
K:ずっと離れないから
K:ね
ケイはとても優しく、私は慕っていた。
だけれど、同時にカウンセリングの中で、
自分がケイに依存しているという自覚も生まれていた。
カウンセラーは、
「それは共依存、まく吉の代わりにしてるだけ。
連絡を絶たないと、いつまで経っても回復しない」
と言った。
638:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 17:50:39.76 ID:Cc+70Ef90.net
「連絡を絶とう」、と何度も伝えては、結局出来なくて連絡をする始末。
本当に振り回してしまった。
カウンセラーのことを、
「なんでそんな冷たいこと言うの?」と恨めしく思ったこともある。
「ケイがいてくれるから、私は孤独じゃないのに・・・」、と。
カウンセリングをボイコットすることもあった。
639:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 17:50:56.77 ID:Cc+70Ef90.net
カウンセラーもずっと診てくれていた恩人だったので、
ないがしろにすることも出来なかった。
そして、彼の話が正しいこともなんとなくは分かっていたのだけれど、
いざそうなると、私は
「いやだ、誰かそばにいないと、耐えられない」と拒否していた。
本当に依存症というのは、中毒のようなもので、
そこから抜け出すのは、かなりの月日が必要だった。
640:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 17:57:13.68 ID:Cc+70Ef90.net
両親は、働くことを勧めてきた。
携帯もほしかったら、自分で稼いで買えとのことだった。
そこで初めてハローワークに行き、母と一緒に仕事を探した。
私は本当に体力がなかったため、そこで選んだ仕事は、
1日5時間、週に1度だけのバイトだった。
仕事内容は、単純な棚卸し作業だった。
641:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 17:58:14.02 ID:Cc+70Ef90.net
翌日疲れて熱を出してしまうような私にとって、
その簡単な作業が、苦痛で仕方なかった。
5時間、立ったりしゃがんだりするその仕事が、
私にとってはかなりの肉体労働だったのだ。
642:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 17:58:28.21 ID:Cc+70Ef90.net
そんな毎日だった。
それでも負けたくなかった。何に、と言われたら自分に、だろうか。
両親の期待にも答えたかったのもあるが、私自身が、
早く普通の社会人になりたいと焦っていた。
643:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 18:06:41.75 ID:Cc+70Ef90.net
そこの職場は、ほとんどがおばさん達だったのだけれど、
私が既婚なのに別居中ということを知ると、詳しい話を聞きたがった。
自分の家族の自慢や、噂話、それらを話す中で、私の身の上話も聞きたがる。
私は、出来る限り会話するのを避けていたが、だんだん嫌気がさしていった。
644:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 18:07:51.02 ID:Cc+70Ef90.net
兄は、警察にお世話になるようなことも色々やらかしていたのだけれど、
その時は失踪という形を取って、実家にやってきた。
私は次兄が好きだったので喜んだけれど、問題を抱えての帰郷だったため、
家の中に不協和音が広がっていた。
兄宛にかかってくる怖い電話が鳴るたびに、私は怯えて、
だけどここで私が弱ってしまったら、兄が家に居づらくなると思って我慢した。
645:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 18:08:28.48 ID:Cc+70Ef90.net
すぐに限界がきて、それらが積み重なって爆発し、
結局、自分が家を出て行くことに決めた。
だが、家を出るところを捕まえられて、初めて救急車に乗せられた。
普段とは違う精神病院に連れられて、医者に怒られてしまった。
646:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 18:09:01.13 ID:Cc+70Ef90.net
親が危惧したのだと思う。
次兄はそんな私の様子を見て、自分がここにいたら病気が悪くなると感じたのだろう、
実家を離れて帰っていった。私のせいで申し訳なかったな、と思う。
そんなわけで、次兄がいなくなった後、
私はそれまで耐えていた仕事も辞めてしまった。
なかなか思うように回復しない自分の心身に、うんざりしていた。
647:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 18:22:33.24 ID:Cc+70Ef90.net
1年経ってもまだ、私の中には義理人情というか依存心というか、
まく吉を慕う思いが残留していた。
だけれど、同時に憎しみも深く芽生えるようになってきていて、困惑していた。
あんなに愛した相手のはずなのに、まく吉が憎い。
いつかまく吉の元に戻って、一緒に生活を立て直すつもりだったのに、
それに対して拒否反応が起きる。
648:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 18:22:58.62 ID:Cc+70Ef90.net
そんな意識が頭をもたげてきたのだ。
一度こっそり市役所に行って、離婚届を取ってきたこともあった。
親に訴えたものの、医者の判断で却下されてしまった。
649:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 18:26:08.48 ID:Cc+70Ef90.net
なにもかもが、中途半端で、一向に前進している気がしない。
「慌てないでいいよ」という親や周りの言葉はありがたかったが、
同時に、「やっぱり仕事ダメだったか・・・」と落胆した父の姿も目の端に映った。
650:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 18:26:28.46 ID:Cc+70Ef90.net
みんな仕事をきちんとこなして、旅行に行ったり遊びに行ったり、
素敵な恋愛をしたり。
お金に惜しみなく食べたいものを食べて、車を運転し、
ショッピングを楽しむ。
親に週1度の仕事を送迎してもらって、なんとか行き、
それすらも辞めてしまった私には、みんながうらやましかった。
早く大人になりたい子供のように、早く健常な社会人になりたかった。
651:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 18:26:46.84 ID:Cc+70Ef90.net
ゆっくりとしか、治っていかない。
焦っては、転んで、立ち上がっての繰り返しだった。
656:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 20:19:22.58 ID:Cc+70Ef90.net
体を動かす労働は合わないと感じていたため、次に探したのは事務職だった。
パソコンは引きこもってしょっちゅう使っていたから、
性に合っているかも、と思ったのだ。
その中で、ワード・エクセル使用できる方、という募集の一文が目を引いた。
657:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 20:19:45.19 ID:Cc+70Ef90.net
年配の男性と、厳しそうな見た目の年配の女性の二人が面接官だった。
女性の方が一言、「パソコンは使えますか?」と尋ねた。
私は「使えます」と答えた。
翌日、私の元に採用通知が来た。
こうして私は、週5の半日事務に就いた。
658:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 20:20:51.06 ID:Cc+70Ef90.net
今度こそ絶対に続けようと、固く決意していた。
仕事の初日、面接官だった女性が私の上司として、挨拶をしてくれた。
厳しい面持ちだったが、柔らかな口調で、
私はほっと胸をなでおろした。
659:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 20:21:16.84 ID:Cc+70Ef90.net
主にパソコンの入力作業をお願いされたのだけれど、電話や受付、
職員の細かな手伝いなども業務に含まれていた。
私は初めての事務仕事に、処方薬を12錠以上服用した状態で臨んでいて、
正直いって、ほとんど仕事にならなかった。
660:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 20:21:33.63 ID:Cc+70Ef90.net
当たり前のことが出来なくて悔しかった。
常識的な範囲の問題でも、私は理解できず、失敗してばかりだった。
周囲の職員も、徐々に私が普通とは、違うことに気づいていった。
それでも優しく接してくれる人も多かったが、
明らかに私を避けて毛嫌いする人もいた。
661:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 20:21:53.11 ID:Cc+70Ef90.net
それほど、私は仕事の出来るような状態ではなく、
周りを困惑させることが多く、白い目で見られ、蔑まれることが多かった。
そんな中、上司は丁寧に教えてくれたし、
呆れながらも顔には出さずに、根気よく面倒をみてくれた。
ミスばかりの私を、いつもフォローをしてくれて、それが私の支えになっていた。
662:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 20:23:26.91 ID:Cc+70Ef90.net
その姿が、亡き祖母の姿を思い起こさせた。
自分の祖母のように思うと、
この上司のためにも頑張りたいと願うようになった。
毎日、熱を出したり、体調を崩したりしながらも、
親に送られて仕事場に行った。
私は、一度休んでしまったら、続けられないかもしれない、
という不安感が強かったので、
どんなに高熱を出してもとにかく仕事に行って、自分の席に就いた。
663:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/28(月) 20:23:52.97 ID:Cc+70Ef90.net
仕事中に、周囲の目に耐えられなくなって、
現実逃避でトイレに閉じこもることもあった。
だが雇ってもらっている以上は頑張ろう、クビになったらそれまで、
と割り切って毎日出勤していた。
670:名も無き被検体774号+:2011/11/29(火) 00:30:31.49 ID:dPEQD7/N0.net
それまでごくごく当たり前だったことが本当にできなくなってしまうんだね。。
672:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 16:36:36.02 ID:k2bAMGdl0.net
ツレが欝になりまして、興味あります
病んでしまうと、出来ることが極端に減りますね
やっぱり、風邪程度の時に早めに治すのが一番ですね
671:名も無き被検体774号+:2011/11/29(火) 07:46:25.42 ID:zMLYVld70.net
村上春樹の1Q84に少し被る
依存て人の感覚を麻痺させるんだね
続きwktk
672:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 16:36:36.02 ID:k2bAMGdl0.net
1Q84、読んだことがないのですが、依存などの内容なんですね
また図書館で借りて読んでみたいです
このあと、特に急展開はありませんが、徐々に治っていきますので
よかったら見届けてくださいね
673:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 20:45:00.29 ID:k2bAMGdl0.net
初めて給与をもらった時、
1ヶ月やり遂げた喜びがこみ上げてきたのを覚えている。
相変わらず毎日体調も崩すし、まだまだ仕事にならない日々だったが、
それでも週5で働けるようにまで回復したことが、とても嬉しかった。
また世間への視野が少しずつ広がっていった。
その中で、私自身がずっと抱えてきた問題、まく吉との今後について、
改めて見直すようになっていた。
674:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 20:45:41.49 ID:k2bAMGdl0.net
彼のいう神の言葉というのは、
彼が私を縛り付けるための自己中心的な発言であることを、
認識するようになっていた。
また同じ頃、ケイとの関係がだんだん重く感じるようになっていた。
ケイは私に好意を持ってくれていたけれど、
私はそれに応えることができなかった。
何度も連絡を絶つと言っては、また連絡をして、
そんな依存関係にも疲れてしまった。
ケイ自身も、私に対して呆れてきているのを感じるようになっていた。
675:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 20:49:27.88 ID:k2bAMGdl0.net
今まで何度も言ってきた言葉だったけど、今回ばかりは本気だった。
1週間、2週間と連絡を取らない日々を延ばしていった。
また、私は両親と医者に、離婚したいまでを改めて伝えた。
その頃には、宗教とは一定の距離を置いていたし、
離婚することに罪悪感はあったものの、それ以上に、新しい一歩を踏み出したかった。
676:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 20:50:58.93 ID:k2bAMGdl0.net
別居から1年半、一度も顔を合わせなかった彼への、最後の手紙。
「あなたは、私を神のお告げで縛ったけれど、私はもうそこから解かれたいです。
私はもう、あなたと人生を共にすることはできません。
私を解放して、自由にしてください。」
そんな内容だったと思う。
彼からの返答は、「絶対に離婚しない」だった。
677:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 20:52:18.12 ID:k2bAMGdl0.net
私は両親に連れられて、久しぶりにパニック発作を起こしかけながら、
初めて、弁護事務所の門をくぐった。
弁護士は、相手が了解しない以上は、離婚調停をするしかないと言った。
私は、裁判でまく吉に会うのを恐れた。
678:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 20:53:04.49 ID:k2bAMGdl0.net
弁護士は、顔を合わせない調停の仕方を説明してくれたけれど、
それでもまく吉の住む地元の裁判所に赴かなければならないとのことだった。
私にとって、その場所は忌まわしい土地で、
まく吉と裁判所ですれ違ったら、と思うと、
心臓がバクバクと高鳴った。
この頃の私ははっきり理解していたのだけれど、
私のパニック発作の主因は、まく吉だった。
679:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 20:53:41.11 ID:k2bAMGdl0.net
私があんまり調子が悪そうだからか、
上司が「なにかあったら話してね」と優しく言ってくれた。
その優しい言葉に、私は端的に、
離婚の準備を進めていることやまく吉とは悲惨な結婚生活だったことを話した。
上司は、「辛かったね、それは離婚したほうがいいね」と言ってくれた。
680:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 20:54:43.28 ID:k2bAMGdl0.net
だけど、ちゃんと聞いてくれたのは、まさしく上司の人柄の良さ故で、
私は本当に周りの人に恵まれたと思う。
また私は自分の気持ちを話すことによって、
上司への信頼を更に厚くしていった。
そうして離婚調停が始まる直前のことだった、
まく吉から手紙が送られてきた。
そこには、喉から手が出るほどほしかった、
離婚届が一緒に添付されていた。
681:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 20:56:12.34 ID:k2bAMGdl0.net
「離婚はしたくないけど、法廷で夕子と争いたくはない。
あなたを解放します」
と書いていた。
私はその緑の紙を見て、ほっと胸をなでおろしたような、
ちょっとだけ切ないような、
複雑な気持ちになって、涙を流した。
「これで全てが終わるんだな」という思いと、
「こんな紙切れ一枚に、私は長い間縛られていたんだな」という思い。
それまでの過去のことが、走馬灯のように頭の中を流れた。
こうして、結婚して3年、知り合って7年の、
まく吉との関係に終止符を打った。
682:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 21:13:19.86 ID:k2bAMGdl0.net
ふーとうとう離婚まで、話がいきました
書くの遅くてすみませんです
683:名も無き被検体774号+:2011/11/29(火) 21:14:28.59 ID:u0P92Bv80.net
離婚ってどちらも悪い所はあるんだけど、
楽しいはずの20代前半をまく吉に振り回されたと思うと腹立だしい。
685:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 21:29:24.95 ID:k2bAMGdl0.net
そうですね、私も離婚は両成敗だと思ってますよ
なんだかんだ、共依存で傷つけ合ってたと思います
人生は一度ペシャンコになりましたが、
そのおかげで得るものもあったし、今は二度目の人生と思って生きています
にしても、長いこの話を読んでいただいて感謝です!
684:名も無き被検体774号+:2011/11/29(火) 21:26:42.68 ID:YZzyNLxq0.net
686:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 21:32:52.45 ID:k2bAMGdl0.net
だいたい23歳くらいですね!
16才で知り合い、20才で結婚、23才で離婚という感じです
687:名も無き被検体774号+:2011/11/29(火) 21:45:40.55 ID:YZzyNLxq0.net
16~23・・・例え傷つけあう関係だったとしても、
この大切な時期を振り回し続けたまく吉の罪は大きいと思うな
えと、内容だけに、楽しみというと失礼だけど、スレ最初からずっと見てます
ゆっくりでいいので頑張って下さい
688:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 22:00:19.41 ID:k2bAMGdl0.net
まく吉のことは、いまだ許せない感情もありますが、
ようやく過去のこととして、見れるようになりました
ずっと見ていただいて、優しい言葉、ありがとうございます
おかげで最後まで書き切れそうです
689:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 22:05:07.05 ID:k2bAMGdl0.net
ありきたりかもしれないけれど、心機一転で髪の毛を切り、
久しぶりのおかっぱ頭にした。
家族も友人も優しくしてくれた。
職場の女性に、さりげなく髪をなでられて、ふと涙がこぼれそうにもなった。
私は、その頃、色々な依存関係を絶ち切っていたので、
自立しか選択肢がなかった。
パソコンも、気づけば開くこともなくなり、埃をかぶっていた。
690:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 22:05:24.30 ID:k2bAMGdl0.net
私は、自分がバツイチになったことが非常に大きなコンプレックスになり、
こんな私に、いつか平凡な幸せが掴めるのだろうかと、不安が常につきまとった。
鏡を見ると、疲れた顔をした自分がいる。
はつらつとした、昔の私はもういない。
もう若くはない、と自分を卑下した。
691:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 22:06:31.89 ID:k2bAMGdl0.net
それと闘うのは、大変な労力がいった。
もはや私は誰かに属しているのではなく、
自分の足で立って、人生を決めていかなければならない。
そのプレッシャーに押しつぶされながら、
私はなんとか日々をやり繰りしていたように思う。
692:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 22:09:00.65 ID:k2bAMGdl0.net
友人主催の飲み会で、私は冗談半分に、
「誰かいい人いたら紹介してほしいな」と言った。
そうしたら、「うん、夕子元気になってきたし、今ちょうどいい人いるよ!」
との返事が返ってきた。
こうして私は新しい出会いをすることになる。
693:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/11/29(火) 22:12:54.53 ID:k2bAMGdl0.net
新しい出会いに関しては、内容を掘り下げて書こうと思いますが、
身バレしたら怒られるかな
なんて思いつつ、今日はおやすみなさい!
いつも読んでくださる方、応援レスつけてくださる方に、感謝して。
703:名も無き被検体774号+:2011/11/30(水) 00:31:13.21 ID:2G/FUMgW0.net
夕子さんが共依存やネットに縛られずに生きると決めた決意を感じます
今の夕子さんは誰かのペースに乗せられて生きるんじゃなくて
自分のペースで自分で決めて生きてるんだなと思います
ここまで気持ちを持っていくことは本当に大変なことですよね
応援してます!
714:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/01(木) 17:30:53.57 ID:rYe3uxAo0.net
ありがとうございます、今でも弱いところは多くて、
周りに流されることも多々ありますよ
自分のペースで生きていくというのは、本当に難しいです
それもちょっとずつ覚えていくのが大切かなって、ぼちぼち過ごしています
701:名も無き被検体774号+:2011/11/30(水) 00:15:28.13 ID:Rp1oUxNOO.net
また明日ね夕子さんおやすみ☆
713:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/01(木) 17:23:14.24 ID:rYe3uxAo0.net
離婚、調停で揉めなかったのは本当に精神的に助かりました
700:名も無き被検体774号+:2011/11/30(水) 00:14:41.09 ID:PcQxCo7Q0.net
自分も今30も40も離れてるおじさんに求婚されているけど
いまいち断りきれなかった
でも、きっぱり無理だと伝えようと思う。
夕子さんが年上と付き合うなと言っているわけではないことはわかっているけれど、
きちんと自分の意思を強く持って相手に伝えなければいけないのだなと感じた
夕子さんが幸せな家庭を持てることを祈っています。
702:名も無き被検体774号+:2011/11/30(水) 00:22:22.33 ID:fjPt9WCu0.net
おじいちゃん…
705:名も無き被検体774号+:2011/11/30(水) 00:57:14.03 ID:PcQxCo7Q0.net
本当におじいちゃんだよ。
付き合ってもないのに私のために離婚したと聞いて鳥肌が立ったけれど
断れなかったのは情が移ってたのかな…。
713:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/01(木) 17:23:14.24 ID:rYe3uxAo0.net
>>705
求婚されたんですね、もしも情だけなら、きっぱり断ることも大事ですよね
結婚した後別れるのは、もっと難しくなりますから・・・
お互い幸せな家庭が持てますように
706:名も無き被検体774号+:2011/11/30(水) 01:01:58.25 ID:lGZ0ckAx0.net
>>705
すぐにあれだろうから、×1になるのを覚悟で遺産を…www
714:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/01(木) 17:30:53.57 ID:rYe3uxAo0.net
依存しちゃだめだと思ってても、なかなかやめられないですよね
自分の首を絞めちゃう気持ち、分かります
708:名も無き被検体774号+:2011/11/30(水) 09:17:09.80 ID:rD40Tj0OO.net
私も依存しやすい方だからな…今の相手の事もちゃんと考えないとだな
715:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/01(木) 17:35:29.64 ID:rYe3uxAo0.net
依存してるって自覚するだけでも全然違うと思います
723:名も無き被検体774号+:2011/12/03(土) 09:29:21.59 ID:cdKAK8yC0.net
本当の自分自身を知るために役立てるものだよ。
迷える子羊に進むべき正しい道を教えるのが本当の宗教であって、
自分がその教義を聞いて納得することで、初めて神に対する信頼が生まれる。
神がこう言ってるからこうしなさいとか、相手の心を無視して
無理矢理押し付けるようなのは、宗教の名を騙ったただのカルト。
742:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/05(月) 18:56:59.49 ID:anIPb86w0.net
そうですね、宗教も1歩違えば
簡単にカルトに成り下がってしまうのだなぁ、と怖く思います
もちろん役立つ教えや、良心的な組織もあるとは思っていますが
728:名も無き被検体774号+:2011/12/03(土) 23:01:46.77 ID:GT/oSV9Y0.net
宗教はそれが分かりやすいだけであって、
何ものにも影響されず自分の存在だけで個を保つことは出来ないよ
出来てるなら、それこそ神様ですw
(まぁそう思い込んだ人が宗教を興すんだろうけど)
そういうとこ突かれると、人間ってすぐ壊れる
というか洗脳されるかもね
742:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/05(月) 18:56:59.49 ID:anIPb86w0.net
そうですね、何かに依存して生きるのが人間かもしれません
特に偏ったものに傾倒しやすい人は、洗脳されやすいのかな、と思います
影響を色んなものから受けている、
見識の広い人は一箇所突かれても壊れにくいのかなって
745:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/05(月) 19:14:54.27 ID:anIPb86w0.net
友達の同級生だという、男の子を紹介してもらった。
初めの印象は、背が高くて、ちょっと落ち着きなくて。
笑顔が優しいかんじの男の子だった。
ぐいぐい引っ張ってくタイプじゃないから、
ショッピングモールの中をどのお店に入ることもなく、
ぐるぐる歩き回った。
映画を見ることにした。
結婚や闘病を題材にした映画だった。
離婚の傷が癒えてない私にはキツイタイトルだった。
だけど、彼は私がバツイチだと知らなかったようなので、 何もいわずに見た。
会った当日に言う勇気もなく、なんだかひどく冷めた気分で。
746:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/05(月) 19:25:04.80 ID:anIPb86w0.net
一緒に夕飯を食べて、おしゃべりして。
彼の車で送ってもらった。
デートなんて、久しぶりで、すごく緊張したのを覚えている。
ただ、バツイチだと知らない彼に、どうやっていつ、
それを伝えようかということだけが頭に残った。
747:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/05(月) 19:37:13.37 ID:anIPb86w0.net
最初はカフェに行って、 パフェを食べた。
話の中で、短大を出てから、地元に戻るまでの生活に興味をもたれた。
私は短大を出てすぐ、結婚をしていた・・・
そのときの痛手で私はその後2年間、うつ病と対人恐怖症になったのだけれど。
会ってすぐ、目の前のパフェを食べながら笑顔で切り出せるほど、
私は勇気が無かった。
749:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/05(月) 19:48:31.55 ID:anIPb86w0.net
ほんとは男性ボーカルの曲が好きだけど、女の子らしい歌を歌った。
写真を撮ろうっていわれて、少し体が近づいて。
ドキドキした。
夕飯は、バツイチを告白しようと思って、居酒屋に行った。
だけど時間があまって、夕方5時に行ったから、
外は青空。酔えなくて。
結局言えないまま店を出た。
750:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/05(月) 19:51:19.13 ID:anIPb86w0.net
覚悟は決めていた。
ぽつぽつと話し始める私に、彼は本気で驚いていた。
まだ、22、23歳。
私も彼も、周りにバツイチの子なんていない。
まして、子供も出来てないのにバツイチなんて。
若すぎる結婚と離婚だった。
752:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/05(月) 19:52:54.54 ID:anIPb86w0.net
驚いたけど、ちゃんと話してくれて嬉しかったって言ってくれた。
帰りの車、沈黙がつづいて、私は嫌われたかな、って不安でいっぱいになっていて。
車を降りる直前、彼は、ぎゅっと抱きしめて、「大丈夫だよ」って言ってくれた。
好き かもしれない
そんな感情が芽生えたのは、きっとこの時。
753:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/05(月) 19:59:56.42 ID:anIPb86w0.net
行きの車で2時間、何を話そうかと前日たくさん悩んだけれど、
実際は会話が弾んでそんなに気にならなかった。
最初、ショッピングモールを回って。
私が可愛いと言った小さなヘアピンを彼が買ってくれた。
彼は、デートはずいぶん久しぶりだと言っていて。
私もかなり緊張していて。
観覧車に乗ったときは、隣同士になって、
ドキドキして。
754:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/05(月) 20:00:20.46 ID:anIPb86w0.net
一緒に夕日が落ちるのを見ながら岬の先まで歩いたけど。
手をつなぐこともなく。
このまま友達なのかなぁ、って思いながら。
久しぶりに長い間夕焼けを見ていた気がする。
まるで線香花火が落ちるみたいな、その大きな日の玉に。
ゲド戦記の主題歌を思い出していた。
755:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/05(月) 20:09:21.22 ID:anIPb86w0.net
夕闇迫る 雲の上 いつも一羽で鳴いていた
鷹はいつも さみしかろう
音も途絶えた 風の中・・・
波の音。砂浜。夕暮れの海。
上京していた頃、前の旦那と見た海が重なって。
なんだか胸がちくちくして。
なのに、口から出てくるのは、相手を笑わせるネタばかりで。
心がちぐはぐなまま、遊園地に戻った。
756:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/05(月) 20:11:05.07 ID:anIPb86w0.net
びっくりして腕をつかんじゃって。
このままずっと時間が止まればいいのに、って思ったりして。
終わって、手、離さなきゃ、って思った時。
腕から外れた手を、彼がするっとキャッチして、私の手を握ってくれた。
初めての手つなぎ。
車に戻るまで、ほんの数分だったけど、嬉しかった。
「なんか、夢みたいな一日だったよ~」って、何度も言った気がする。
758:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/05(月) 20:18:37.32 ID:anIPb86w0.net
夢に落ちていったことを覚えている。
久しぶりのデートはなんだか甘酸っぱいのと、胸がしめつけられるのとで、
私は不思議な感覚に陥っていた。
彼の仕草とか、隣で笑っている姿に胸が高鳴って、
でも同時に、私が相手でいいのかな、なんて思ってしまったりして。
私がちゃんと普通に恋愛ができる、という自信がいま一歩持てなかった。
760:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/05(月) 20:34:30.44 ID:anIPb86w0.net
場所は、夜景が見える山の麓。
「好きです、付き合ってください」
ありふれた台詞なのに、とても新鮮な気がした。
恋愛に臆病になっていた私には、彼があまりにも眩しすぎた。
照れたような笑顔に惹かれるように、「よろしくお願いします」そう答えていた。
757:名も無き被検体774号+:2011/12/05(月) 20:15:51.74 ID:2QmI+/tL0.net
762:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/05(月) 20:44:15.79 ID:anIPb86w0.net
ほんと、ありふれた交際のスタートでしたが、それが私には初めてで新鮮でした
767:名も無き被検体774号+:2011/12/06(火) 00:09:52.86 ID:R0WHttm7i.net
はよ幸せなとこを見せつけてくれ!
772:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/06(火) 19:48:43.16 ID:hyDERQcQ0.net
当時を振り返った恋愛日記を元に書きました
恋愛の甘い思い出は本筋に出てこないかぎり、
あまり書かないつもりでいましたが、
もうちょっとたくさん書きたいと思いました、ありがとです!
764:名も無き被検体774号+:2011/12/05(月) 21:30:23.34 ID:+hf5kDoRi.net
自分も20代前半までエホバやってたから
葛藤とかわかるわ。
772:夕子 ◆UL6c7.AL3TJI :2011/12/06(火) 19:48:43.16 ID:hyDERQcQ0.net
そうなのですね、一度できた価値観を破っていくのは大変だったと思います
>>764さんもこれから幸せになってくださいね
続き: 高校時代、ある宗教の人生相談サイトで「悩んでいる人がいたら、メールしましょう」と書き込んだ。→届いた1通のメールから、人生の破滅が始まった…【6/6】