引用元:クズの俺が父親になった話★2
157:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/28(月)08:42:27.46 ID: E4SvdPPPO.net
すまん。
スレ立ててくれた人ありがとう。
体調崩して来れなかった。
色々指摘あるが、10年近く前の話なんだ。スルーしてもらえると助かる。
シリアスな話しになるのは申し訳ない。
いい思い出もたくさんあるんだ。ただ書きたいことだけ書いていく。
今日夜書けたら書きます。
186:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/28(月)22:04:58.36 ID: kCmpCmbh0.net
201:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)00:37:09.66 ID: JjzRc+udO.net
ハルは6歳になった。
随分お兄ちゃんになったんだ。
一年前まではまだまだお子ちゃまだったのにな。
こだわりが強いせいか、計画通りにいかないといつも泣き叫んで怒ってた。
うまくいかないことがあっても、
それに合わせながら毎日のスケジュールをたて、少しずつだけど改善してきた。
202:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)00:38:47.43 ID: JjzRc+udO.net
靴を履くのも、歯を磨くのも人まかせだったのに。
ハル自身、自分で何でも挑戦する楽しみを覚えた。
これも保育園の協力のおかげだ。
精神科の先生もハルの成長をすごく褒めてくれてた。
俺自身もすごく驚いてたな。
203:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)00:40:31.53 ID: JjzRc+udO.net
アンパンマンはバイキンマン、パンチするのよくないね?」
悲しそうな顔で、昨日借りたアンパンマンのDVDを見ていた。
俺「うん、そうだなw」
ハル「あーーーん。(泣)
バイキンマンイタいよー
かわいそーなのー」
クライマックスでは必ず本気で泣くハル。
204:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)00:41:45.06 ID: JjzRc+udO.net
ハルはアニメでも十分に痛いことが伝わっているようだ。
人と接しても、相手の気持ちや感情の理解などができないハル。
やっぱりこだわりは強かったけど、それでもハルなりに思いやりがあって優しい子に育ってくれてる。
それが何よりも嬉しかった。
205:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)00:43:02.03 ID: JjzRc+udO.net
来年はいよいよ小学校だ。
ハルにとっての分岐点。
俺もこの時ばかりは慎重になった。
職員「ハルちゃんは十分通常の小学校での教育を受ける適性はあります。
お父さんはどうお考えですか?」
判定前の希望を聞かれた俺は、すぐに答えることが出来なかった。
ハルを通常の小学校に通わせるべきなのか。
特別支援学校に通わせるべきなのか。
207:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)00:44:41.55 ID: JjzRc+udO.net
ハルは通常の小学校に行くのをすごく楽しみにしていたんだよ。
何しろ仲良しのマイちゃんがいるんだ。
見学の時にも、マイちゃんやマイちゃんの友達と運動場で走り回ってた。
ハルちゃん可愛いって言われて嬉しかったんだろうな。
家に帰っても、
ハル「○○おねーちゃんがカワイイって言ってたのw
カワイイ?」
俺「可愛いよw」
ハルは可愛いって言う単語が好きなんだ。興奮して嬉しそうにするハル。
その姿がとても愛らしい。
208:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)00:49:16.57 ID: JjzRc+udO.net
確かにハルの成長は思った以上に早かった。
同年代の健常児の子達とも、差ほど変わらない感じだと思う。
少し前までは考えられなかったことなんだよな。
でも、不安で仕方なかったんだ。
209:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)00:52:43.57 ID: JjzRc+udO.net
本当に良かった」
俺「ありがとうございます。」
佐々木先生「なんか浮かない顔。
どうしたんですか?」
本当は喜ぶべき事なんだよ。
でも俺はそう簡単に、手放しで喜ぶことが出来なかった。
210:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)00:53:52.04 ID: JjzRc+udO.net
ただしコミュ力に関しては少し不安が残る。
この1年本当にハルは頑張った。
支援サークル活動での一泊二日のキャンプ。
地域の子供会での旅行。
不安だったけど、ハルにとってもプラスだと言われ俺は着いていかなかった。
少しずつ慣れない環境に触れさせ、沢山の人達の支援の中成長していった。
211:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)00:55:08.78 ID: JjzRc+udO.net
でも、まわりと少し違うハルは友達と溶け込むこともできず、孤立していじめにあったりするんじゃないか。
どうしてもそうマイナス思考になってしまう。
ハルの意思を尊重するのであれば、せっかく適性のある通常の小学校に入学させるべきなんだが。
212:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)00:59:02.10 ID: JjzRc+udO.net
日課の散歩での出来事。
車道に一匹のカエル。
恐らくそばの池から移動してきたんだろう。
急に俺の手を振り解き、道路に飛び出すハル。
あっ、危ない!
急ブレーキの音で一瞬血の気がひいた。
214:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:01:12.31 ID: JjzRc+udO.net
本当に危なかった。
ハルは車が来たことなんて気にせず、そのカエルを手でもちフラフラと池まで歩いていった。
運転手さんに謝ってハルの元へ。
俺「ハル危ないだろ?
車にひかれるとこだったぞ。」
215:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:02:17.08 ID: JjzRc+udO.net
笑顔で俺を見るハル。
俺「ハルは大丈夫じゃなかったかも。
道路に飛び出したら危険なんだからな。痛いじゃ済まないだろ?」
ハルはキョトンとした顔で俺を見る。
216:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:03:18.43 ID: JjzRc+udO.net
俺「よくないよ。
でも、ハルが氏んじゃったらパパ悲しいだろ?」
ハル「カエルさんが氏んじゃってもいいの?」
俺「パパはハルもカエルさんも氏んでほしくないんだよ。」
ハル「カエルさん氏ぬのいやー」
泣き出すハル。
どうやらハルは、昆虫や小動物。
小さな命は守らないといけない。
そう思っているんだ。
間違いではないんだけどな。
ハルはその受け取り方が少し違ってた。
217:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:04:27.91 ID: JjzRc+udO.net
小学校は保育園とは違う。
四六時中先生がそばにいるわけじゃない。
危険な場所もたくさんあるんだ。
もしハルが通常の小学校に通うことを考えると、気が気でなくなる。
俺の中では、特別支援学校にするべきだ。と答えが出ていた。
必ず一人担当の先生もいる。
送り迎えだってバスできちんとしてくれるんだ。
そばにいれない間は、やはり安心できる場所にハルを預けたい。
そう考えていた。
218:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:09:48.75 ID: JjzRc+udO.net
佐々木先生「ハルちゃんはこれから成長していくにあたって、たくさん壁にぶつかると思うんです。
それを支えるのがお父さんであって、私たちまわりにいる大人なんだと思います。」
俺「はい」
219:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:10:49.12 ID: JjzRc+udO.net
それでも自立するために、みんな挑戦していくんですよねw」
ニッコリ笑う佐々木先生。
220:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:12:19.16 ID: oZyARogm0.net
221:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:12:40.47 ID: JjzRc+udO.net
ハルちゃんのやる気を見守ってあげるのも親の役目ですよ。」
俺「でも、俺の知らない所でハルが傷ついたりするかもって思うと…」
222:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:17:04.72 ID: JjzRc+udO.net
そう信じてみませんか?
生意気言ってすいませんw」
少し気が楽になった。
俺自身がハルは他の子達と違うって区別していた部分が大きかった。
それは親として一番駄目なことなんだと気づいたような気がする。
もっとハルを信じて、成長を応援していかなければいけないな。
馬鹿みたいに悩んで本当に情けないよ。
223:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:17:18.81 ID: 5p+2uvDnO.net
でも普通級にいかせてよかったと思ってる
>>1頑張れ
225:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:19:02.38 ID: JjzRc+udO.net
小学校の校長からも、様子を見ながら支援級での学習も取り入れると言われ進学を決めることにした。
親とは不思議なものだ。
自分の事以上に子供の将来を考えてしまう。
226:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:19:23.06 ID: 6URIBQLO0.net
頑張れ!
227:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:20:22.71 ID: JjzRc+udO.net
俺もこの時、新しい挑戦をすることにしたんだ。
会社の社長から何度も正社員にならないかと言われてた。
それでも保育園の迎えなどの時間や、少しでもハルとの時間を作りたかったこともあり、
ずっと断ってきたんだ。
会社に迷惑かかるからな。
228:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:21:26.87 ID: JjzRc+udO.net
残念だな。一番期待してた若手だったのに。」
俺「すんません。
俺なりに色々考えまして、
そろそろ自分の将来もしっかり見つけようと思います。
本当にお世話になりました。
社長には助けてもらってばっかりで。
この御恩一生忘れません」
俺はお世話になった会社を辞めることにした。
それは自分のため、ハルのため。
ハルは新しいことに挑戦する。それは勇気がいることだ。
俺がいつまでもアルバイトしてるんじゃ駄目だ。
そう思った。
230:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:23:23.67 ID: JjzRc+udO.net
頑張れよ。
いつでも戻ってこい。
お前は息子同然なんだからな。」
社長は泣いて見送ってくれた。
本当にいい人だよ。
本当に助けてもらった。
家も無く路頭に迷ってる俺を拾ってくれたんだ。
本当に子供のように可愛がってくれた。
いろんなことを教えてくれた。
感謝してもしきれない。
231:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:23:26.97 ID: k49oCBWR0.net
232:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:24:32.52 ID: JjzRc+udO.net
新規一転新しい生活が始まる。
俺はすぐ仕事が決まった。
成長したよ。
昔は何十回も面接を受けて、何一つ採用されなかったのにな。
前からずっとやってみたいと思ってた仕事だ。
堅物だけど男気のある親方のいる工務店。
見習いから修行することになったけど、将来大工になりたいと思った。
234:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:28:37.77 ID: JjzRc+udO.net
いつか一人前になってハルのために家を建ててやりたい。
庭にはブランコ。
ハルの部屋には俺の作った玩具や子供用の家具。
夢が膨らむ。
俺は幸せな理想の親子を想像した。
それだけで頑張れるんだ。
235:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:30:29.58 ID: JjzRc+udO.net
大きなランドセルに制服。
ピカピカの一年生。
ハル「一年生の、松井ハルでしゅ」
家の中で何度も自己紹介の練習をするハル。
なんだか大人になったみたいで、少し誇らしい気持ちになった。
卒園式では佐々木先生とお別れってことで、先生のそばから1時間も離れず困らせてたのにな。
随分泣いて大変だった。
240:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:40:17.29 ID: JjzRc+udO.net
色々大変だけどハルは毎日が楽しいみたいで、小学校に通わせて良かったのかもと少し安心していた。
ハルが2年生になったある日、仕事中に学校から電話がかかってきた。
241:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:40:40.56 ID: 9FhBaPen0.net
242:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:40:52.07 ID: G7UO6YZr0.net
243:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:41:35.15 ID: JjzRc+udO.net
支援級の山下です。
今日クラスのお友達が…」
俺は仕事を早上がりし、急いで学校にむかった。
職員室に着くなり、支援級の先生が俺に話しかけてきた。
山下先生「お忙しい中すいません。
今ハルちゃん、別室で担任の先生とお話中なんです。」
244:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:42:43.43 ID: JjzRc+udO.net
体育の授業があると言うことで、休み時間にみんなで移動していたそうだ。
その途中、階段から同じクラスの生徒を、ハルが突き飛ばしたと言うんだ。
被害を受けた生徒の男の子は頭を打ったそうだが、大きな怪我はしていない。
大事をとって病院に行ったらしいのだが。
245:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:43:41.21 ID: JjzRc+udO.net
ハルが誰かに危害を加えるなんて。。。
今までそんな事なかった。
ハルはそんな攻撃的な性格じゃないんだ。
俺はハルのいる別室に入った。
246:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:47:18.70 ID: JjzRc+udO.net
何で突き飛ばしたりなんかしたの?
先生に教えてちょうだい。」
きつい口調でハルに問いかける担任。
ハルはボーっと担任の口元だけ見ている。
無表情で。
248:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:49:07.19 ID: JjzRc+udO.net
それを見てすぐにハルの元に詰め寄った。
担任「ハル君。
パニックになって興奮してたんですが、
ようやく落ち着きました。
クラスの友達の大(ダイ)くんを階段の上から押したそうなんですが、どうしてそんなことしたのか聞いても答えてくれなくて。」
249:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:50:08.20 ID: JjzRc+udO.net
先生はそばにおられなかったんですか?」
担任「えー。体育の移動は生徒のみでしますので。」
俺「じゃあ何でハルがやったって言うんです?
見たわけでもないのに。」
俺はムッとした感じで話す。
250:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:51:11.96 ID: JjzRc+udO.net
押された本人もハル君に急に押されたと言ってました。」
ただの決めつけだ。
ベテラン教師だか知らないがふざけんな。
俺「ハル?
どうした?友達が階段から落ちたんだって?
それ見てたか?」
ハルに優しく問い掛けた。
ハルは黙って首を振る。
目には大粒の涙を浮かべていた。
大分泣いたんだろう、頬に涙の後が残っていた。
251:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:52:25.93 ID: JjzRc+udO.net
ずっと質問攻めされてたのかもしれない。
一人でよく頑張った。
俺はハルの頭を撫でた。
「父親が息子を信じないでどうする」
あの日の親父の言葉が蘇る。
俺「ハルは階段から友達を突き飛ばしたりなんかしてません。
ハルがそんなことするわけありません。」
俺は歯を食いしばって言った。
252:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:53:02.50 ID: G7UO6YZr0.net
253:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:54:28.38 ID: JjzRc+udO.net
それに何故ハル君は否定しないんですか?
私に何も答えてくれないんですよ」
担任が俺を見る目。
それが全てを物語っている。
俺「あんたそれでも教師か?
あんたみたいな先生だから何も答えないんだよ。」
大声で怒鳴った。
今にも掴み掛かりそうだったが、
ハルがビックリした顔をしたので、自分を落ち着かせた。
254:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:55:38.08 ID: JjzRc+udO.net
冷静を装う。
担任「あの…ちゃんと大ちゃんにも御両親にも謝って頂ければ…」
その言葉で怒りが頂点に。
俺「ハルには謝る理由ないでしょ。
もっとちゃんと調べて下さい。
万が一ハルがやったなら、俺が土下座して謝りますんで。」
再び怒り出す俺。
担任「万が一と言われましても…」
255:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/29(火)01:56:14.70 ID: 207OpeCo0.net
258:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)02:00:55.79 ID: JjzRc+udO.net
半ば無理矢理話を遮られ、とりあえず後日話し合いの場を設けると言われた。
悔しくて仕方なかった。
ハルはきちんと答えられない。
パニックになってしまって、ただその場にいるのが不安だったんだから。
それを良いことにハルを犯人扱い。
ハルがまわりと違うからなのか?
ハルが自閉症だからなのか?
そうとでも言いたいよな表情でハルを見ていた。
俺を見ていた。
悔しかった。
本当に。
259:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)02:06:41.25 ID: JjzRc+udO.net
手を握り、ハルの歩幅に合わせてゆっくりと歩いた。
ハル「パパー帰ろうねw
今日ねカメさんにエサあげたの。
カメさん食べてくれたよw
いっぱいいっぱい」
無邪気なハル。
さっきのことは忘れたのか、俺に気を使ってるのかは分からない。
それでも悔しくて涙が出た。
ハルのその時の気持ちを考えると、胸が締めつけられた。
ただのリンチじゃないか。
ハルは悪くない。
ハルは嘘をつかない。
そんな子じゃないんだ。
悪い事とか、いけない事の区別がまだ分からないかもしれない。
それでも俺はハルを信じる。
先生にあんな事言ったけど後悔なんてしてないんだ。
あの時の親父の気持ちが今はすごく分かるような気がする。
そして3日後。
緊急で保護者会が開かれることになった。
260:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/07/29(火)02:08:05.95 ID: JjzRc+udO.net
続きはまた
261:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/29(火)02:08:20.77 ID: G7UO6YZr0.net
待ってるよ
262:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/29(火)02:10:01.61 ID: 207OpeCo0.net
263:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/29(火)02:10:28.19 ID: PVii9FR70.net
266:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/29(火)02:39:33.38 ID: 6URIBQLO0.net
体調に気をつけてな
おやすみ
271:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/29(火)05:39:42.50 ID: Dj9wvGKsi.net
他の人が必死に頑張ってる時期に遊んでたのに、いい話風にすんなカス
272:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/29(火)05:41:23.65 ID: Dj9wvGKsi.net
308:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/30(水)08:03:27.93 ID: Rg68hfpU0.net
それ故、周りの人間を傷つけたり和を乱すことは度々ある。
にも関わらず問題を起こしたのが言いがかだなんで、このクズは調子良すぎるな。
読んでて思ったんだが、発達障害はクズからの遺伝なのではないか?
309:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/30(水)08:17:03.17 ID: e7loHIol0.net
実際の発達障害がどうだとか、まずは謝ってから真実を追求すべきとか、現実基準の話を持ち込んでも同意は得られないかもよ
318:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/30(水)15:10:25.08 ID: mVVIZ3IQ0.net
知識無さすぎw
自閉症の子は自称行為をすることは多いけどほとんどは他者を傷つけるような
危害はくわえないよ
アスペルガーと自閉症は同じではないからな
読んでる限りではADHDに見らる行動もないし
幼少期の訓練次第では協調性も身につくよ
自閉症は千差万別一人一人タイプも違う
発達障害は脳機能の一部が機能しないのが理由
最初の>>1の手を引っ張って冷蔵庫に連れていく
これは自閉症の子に見られる行動の一つ
3歳時点で会話が通じない
自閉症の子は興味のある事や言葉にしか対応しない
ネットで調べた程度の知識なんですねw
あまり知らないのにレスするのは恥ずかしいよ
322:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/30(水)16:21:52.16 ID: MDSVY1A00.net
残念ながら自閉症の子はパニックになると他傷行為に走る例は多いよ
集団生活の中で親御さんが頭を悩ませている問題の1つにはなってると思う
パニックにならなければ温和しいというのはそうなんだろうが
集団生活の中で自閉症の子が絶えずパニックにならないようにいられるのは難しいからね
323:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/30(水)18:11:23.40 ID: mVVIZ3IQ0.net
はどこで統計とったのかなw
リハの医者にそう言われたのかな?
絶対ありえないからw
就学で普通級の判定でてんだからそんなことねーよ
小学生低学年で危害を加えるレベルなら間違いなく養護学校だよなw
その年ごろなら自傷行為(髪の毛をむしる、自分の手を噛むなど)とか奇声、泣き叫ぶ。
逃げる。パニックにになった時の行動ね
320:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/30(水)15:59:20.69 ID: MDSVY1A00.net
明確にどっちがどうとか言えない場合も多いだろうな
>>1が最終的にハルをどっちに転ばせるかは知らないが
知能の後れがほぼ解決できたなら高機能自閉症か
クレーン現象については本人が自覚的に書いたのかは不明
熱心に言葉の後れについての記述ばかりしていたが
知能指数と自閉傾向とは別の指針だから、この辺りであやふやになってるのは事実か
323:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/30(水)18:11:23.40 ID: mVVIZ3IQ0.net
だーかーらーどうして知らないのに
知ったかぶるの?w
高機能とカナーを対照的に出す意味もわからないよ
343:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/30(水)20:40:44.85 ID: 3MPdXgSF0.net
創作なら創作でいいじゃないか。
空気悪くして>>1が書くのやめるとか言い出さないようにしてくれよ
354:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/30(水)22:10:37.78 ID: XO9TQqSNO.net
嫌な気分で過ごしたくないのでもう書かないよ
後は勝手にスレ使ってくれ
356:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/30(水)22:12:29.42 ID: XO9TQqSNO.net
俺がたてたんじゃないけど
読んでくれた人どうもありがとう
370:クズ@\(^o^)/ : 2014/07/30(水)23:01:48.94 ID: XO9TQqSNO.net
俺の人生のあったことを書いてここまで否定されるとは思わなかった。
もう続きは書かないよ。本当に。
6月に籍入れたばかりなんだ。
その節目に書いてみたんだよ。
息子の自閉症に関しても、設定だと言うのはいいが否定される覚えはない。
あまり深く書きたくなかっただけ。
息子は4年前に亡くなったんだ。こんな気持ちになるなら書くんじゃなかったよ
384:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/30(水)23:24:39.00 ID: gSr5cq9i0.net
残念だが、いつも楽しみに読ませて貰ったよ
ありがとう
スレが荒れたのは>>1にとっての禊祓だったのかもね
スレを去るなら、自分をクズ呼ばわりするのはもう止めて
嫁さんと幸せになって下さい
ハル君のご冥福をお祈りします
391:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/30(水)23:42:53.84 ID: ISgK93lz0.net
誰と入籍したの?
ハル君は何故死んでしまったの?泣
406:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/31(木)01:01:00.39 ID: 8kOzqycf0.net
残念だ
とても残念だ。
ハル君のご冥福をお祈りします。
413:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/31(木)01:48:31.75 ID: ap2NM5JW0.net
何にせよ、続き待ってる。
375:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/30(水)23:09:02.41 ID: pfme5D610.net
455:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/07/31(木)22:24:01.09 ID: 8Zg/VOwQ0.net
今21(かな?)で来年就職だ
俺の場合、息子の母親とは息子が産れてすぐに離婚したが
俺の両親が助けてくれた
ハル君が亡くなったのはとても残念で悲しいよ
まだハル君がなくなって4年しかたってなくて、捨て切れない
思いがあるだろうけど、月並みな言葉しか出ないが頑張れ
お前に関わったすべての人が幸せになれるように祈ってる
466:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/01(金)00:27:23.06 ID: lJl428nMO.net
子供が成長して自立できた時は幸せなんだろうな。
そう言う話聞くとすごい元気をもらえます。
唯一息子と嫁と3人で暮らした2ヶ月だけは一生の宝物だと思ってる。
何もしてあげれなかったし幸せにしてあげれなかった。
今でも悔いが残ってるけど。。。
息子と過ごし日々が今も昨日のことのように思うよ。
綺麗事だけど、今この瞬間を誰かのために生きれたらなといつも思ってる
472:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/01(金)01:10:23.61 ID: wTAcRrsU0.net
ハルちゃんどうして亡くなってしまったの
私は3年前に交通事故で亡くしてしまった
476:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/01(金)01:37:08.79 ID: lJl428nMO.net
2年くらいは廃人だった。
自分で氏ぬ度胸もなくて、ガキに刺されてからはまあ簡単に氏ねないなって理解した。
今は2級とったばっかだし1級目指して頑張るかな。
479:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/01(金)01:48:01.72 ID: rEsRgtxI0.net
とても胸が痛い…
私は壊れたままだよ
1さんは偉いね、強い
元奥さんはお元気ですか
489:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/01(金)02:04:52.74 ID: lJl428nMO.net
誰だって終わった後にああすればよかった。こうすれば何か変わったんじゃないかって後悔するんだ。俺もそうなんだけど。
でも、今>>479が傷ついてるなら、身近な誰かはあなたを想って傷ついてるかもしれないよ。
残されたあなたにも必ず希望があるはずだから、どうか幸せになってほしい。
もう後悔しない生き方を見つけてほしい。
元嫁は鬱だった俺をずっと介抱してくれてたよ。
俺より傷ついてたと思うんだ。
それでも頑張ってる。もう後悔はしたくないって言って。
498:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/01(金)02:22:37.81 ID: rEsRgtxI0.net
その通り
私は弱くて最低だからきっとたくさん旦那を傷付けてる
今度旦那の言う通り病院に行くつもり…
後悔しないよう旦那に感謝するよ、ありがとう
元奥さんやっぱり素敵な人だね
入籍が元奥さんとだったら嬉しいな…
483:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/01(金)01:50:37.27 ID: kJiv3rdJ0.net
しかもハルだけの話をしてるんじゃねーんだよハゲ!
クズは色んな経験してクズじゃなくなっだろ?
そんでハルはクズじゃなくなったクズに育てられて幸せだっただろうよ!
ただクズがなに一つ報われてないだろうがよ!
地に足つけて自分の足で前に進むことが出来る様になってこれからはクズが幸せになる番じゃねーのかよ!
子供の成長は親の幸せだろうがよ!
何でクズが報われてねーんだよ!
496:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/01(金)02:17:20.33 ID: lJl428nMO.net
ありがとう。
俺は生まれてからずっと孤独でクズだったと思う。
でも子供を始めて抱きしめた時、親になった時、本当に人生が変わったよ。
息子から色んなこと教わったし経験させてもらった。
>>483もこれから父親として家族を守って行ってほしい。
掛け替えのない宝物だよな。
今も親に捨てられたり、虐待受けて行き場を無くした子供がたくさんいるんだ。
そう言う子供達が安心して暮らせるように大人達が頑張らないといけないと思う。
475:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/01(金)01:26:05.89 ID: kJiv3rdJ0.net
見てるなら>>466は偽物です、くらいなら言えるだろ
こちとら先月二人目が産まれて上の子も保育所行ってるから毎回胸が締め付けられる思いで見てたんだよ!
せめて幸せになって欲しいって思いながらな
それがハルが死んだ?ふざけんなよ
誰もそんな事聞きたいんじゃねーんだよ
なんだかんだあったけどハルは立派に成長して今ではサッカークラブに入ってますとかあるだろ?
なぁ、おい!いい加減出てこいよ!
こんな結末じゃあ誰も報われないだろうがよ!
476:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/01(金)01:37:08.79 ID: lJl428nMO.net
本当にすまん
今休日の殆どはボランティアで障害の子や親なしの子の支援してる。
それで報われるとは思ってないけど、息子はもう帰ってこないからな。
>>475はいい父親なんだな。子供は一生の宝だよ。本当にそう思う。大切に育て幸せにしてくれよな。
469:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/01(金)00:47:34.67 ID: lJl428nMO.net
別スレ見たついでにね。
なくなるまでは覗くかな
477:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/01(金)01:38:36.93 ID: fYD+fkhw0.net
カエルのくだりは伏線だったんだろう
報われるとか報われないとか
そういう事じゃないんだろう
なぁ>>1よ
480:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/01(金)01:49:07.67 ID: lJl428nMO.net
だからって何もしないで生きてくわけにもいかないしな。
だから少しでも誰かの役にたつように生きていこうと思う。
484:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/01(金)01:52:36.80 ID: rEsRgtxI0.net
気持ち分かる
でも、ハルちゃんは不幸になんてされてないよ
今の1さんのこと絶対応援してる
499:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/01(金)02:23:34.02 ID: lJl428nMO.net
まあ気ー悪くする人ばかりだろうからここまでにしとくよ
502:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/01(金)02:39:18.49 ID: kJiv3rdJ0.net
マジかよ、ハル本当に亡くなったのか
つら過ぎるだろ?やめてくれよ
てか疑っていてすみませんでした。
個人的には釣り宣言してくれた方が嬉しいのだけれど…
この度は愁傷様でした
亡きハル君のご冥福をお祈り申し上げます
分泌物が止まらないのでもう寝ますしもう来ません。
最後に…近年子供の虐待死がニュースになることが多く、ニュースを見る度に心が辛くなります
今はまだ我が子が幼いので無理ですが、もう少し大きくなったら虐待から子供たちを守る働きをしたいと思っていました
数年後、万が一貴方に会うことがあれば是非よろしくお願いします
532:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/01(金)16:10:24.72 ID: jsSn2FIO0.net
ロム専です
子供を寝かしつけた後に、このスレを読むのを楽しみしていました
こんな形で終わるとは、悲しい限りです
うちの2歳児とハルくんを重ね合わせながら読んでいました
気が向いたら…またお話聞かせてくださいね
500:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/01(金)02:31:31.88 ID: 2sVk/14M0.net
いろいろ書いてくれてありがとう。いつかまた気が向いたら続き書いてよ、子を思う親の気持ちを知らない層にとってすごく有難いスレなんだと思う
503:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/01(金)02:39:44.27 ID: URIcU/PR0.net
ハルくん…
すごく残念
引用元:クズの俺が父親になった話★3
1:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/05(火)15:56:27.49 ID: js0YX9ws0.net
46:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/08(金)00:09:57.70 ID: 6SYqHpBN0.net
子供持つとこういう子供モノに涙腺緩くなるよなぁ。
特に2歳の男の子持ちなんで、ハル君がかぶってしまい…
98:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/13(水)13:00:30.85 ID: Wg9QEV7QO.net
101:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/13(水)17:37:44.01 ID: brKVetO60.net
おお久しぶりw
まってるよん
102:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/13(水)19:09:16.05 ID: eBIKndTD0.net
103:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/13(水)19:25:42.72 ID: Wg9QEV7QO.net
仕事も忙しいので二回に分けて書きます。
113:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:08:12.10 ID: r40dd5f3O.net
後前スレでもレスしたんだけど、結果を踏まえて読んでもらえると助かる。
114:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:09:34.87 ID: CM7pBGiu0.net
どちらにせよ楽しみだ
待ったかいがあった
115:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:09:53.02 ID: r40dd5f3O.net
生徒が帰った放課後。
ぞれぞろと保護者が集まりだした。
世間話などで賑わう中、ヒソヒソと何か言っては俺を見る父母さん達。
何が言いたいのかは十分に分かってる。
どうやら俺対他保護者って感じの構図なんだろう。
やましいことなど何一つないんだ。
後ろめたい気持ちなどない。
ハルにあの時の様子を聞いていた。
117:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:14:28.25 ID: r40dd5f3O.net
109と110の間はこれです。
俺「大君はどうして階段から落ちた?」
ハル「知らないよ…見てないの」
ハルは何もしてない。俺は父親なんだ。
ハルを信じるのも守れるのも俺だけなんだ。
俺は凛とした態度で話し合いに臨んだ。
116:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:11:35.86 ID: r40dd5f3O.net
保護者の皆様には大変御心配、御迷惑をお掛けしましたこと深くお詫び申し上げます。」
教頭が謝罪し話しは始まった。
大ちゃんが階段から落ちたこと。
それを目撃した大ちゃんの友達AとB。
他数名の男子生徒も目撃。
119:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:17:55.52 ID: hCE7aLHKi.net
色々と外野の声が煩いだろうけど、そういう場所だから、、
ゆっくりでいいので、待っています
120:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:19:30.45 ID: r40dd5f3O.net
ハル君が急に暴れて大君を階段から突き落としたって。
大怪我をしたらどうするんです?」
B親「うちの子供も同じ事を言ってました。」
全員の視線が俺に向けられる。
121:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:21:02.80 ID: r40dd5f3O.net
言いたいことは全部言ってやる。
そう思ってた。
でも異様な空気に怖じ気づく俺。
無縁の世界だと思ってた。生きてきてこんな場面に、まさか自分が出くわすなんて思ってなかったんだろう。
足が震える。
122:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:22:23.17 ID: r40dd5f3O.net
もし大怪我して後遺症でも残ったらどうするつもりなんだよ。
どう責任とるつもりだ。」
大君の父親がまくし立てた。
大母「お宅の息子さん障害があるんですよね?
してないなんて。
よくもそんなこと…
そんな恐い子と同じ学校で同じクラスだなんて、
もう恐くて学校に通わせれないわ」
124:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:23:52.11 ID: r40dd5f3O.net
「子供の責任は親の責任だろ。きちんと説明して謝罪しろ」
「どうしてこんなことになる前に処置してないんですか」
「なんで養護学校に通わせないんだよ」
「支援級で十分でしょ」
「そうだ」
口々に保護者が非難する。
怒りや悔しさなんて気持ちは微塵もなくなってた。
心ない言葉にただ悲しい気持ちでいっぱいになった。
126:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:25:29.49 ID: r40dd5f3O.net
とりあえずまず松井さんにきちんと謝罪して頂いて、今後について話し合いませんか?」
怒りや哀れみの視線が俺に集まる。
沈黙が続く。
何か言わないと。
何か。
弱気になり真っ白になった、俺の頭の中にハルの笑顔が浮かぶ。
127:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:30:17.77 ID: r40dd5f3O.net
ようやく口が開く。
俺「こうやって…
忙しいのに集まってもらって本当にすいません…
大君が怪我をしたことは、本当に心を痛めてます。
ただ…」
大父「ただなんだ?
言い訳するんですか?
うちの息子はまだお宅の息子さんにも謝ってもらってないんだ。
子供が子供なら親も親だな」
言いたいことが言葉にできない。
128:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:38:19.40 ID: r40dd5f3O.net
ずっと自分一人で育ててきました…
俺が駄目男だから…
妻にも出ていかれました…
今日までずっと…
息子には寂しい想い…
辛い想いをさせてきました…
こんな未完成な親の俺だけど…
息子は立派に育ってくれてます…」
自分でも何を言ってるのか分からなかった。
分からなかったけど伝えなきゃいけないことを。。。
伝えなきゃ。。。
その一心だった。
129:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:40:16.69 ID: r40dd5f3O.net
皆さんのお子さんのように健常児ではないです…
でも…それは悪いことなのでしょうか?…
息子は…相手の気持ちを理解することが…極めて困難です…
急にパニックになったり…悪戯してるつもりはなくても…そう言う行動をとるときがあります…
でも…本人に悪気なんて…これっぽっちもないんです…
ただ…不器用なだけで…
息子は…優しい子なんです…
人を傷つけるような子じゃないんです…こんなこと…する子じゃないんです…」
教室が静まり返る。
130:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:41:12.40 ID: r40dd5f3O.net
息子を信じてはだめなんでしょうか…」
途中ハルを想うと涙が出てきた。
俺「自分は…
母親の変わりも…
出来るはずがないのはわかってます…
母親がいない分…それ以上の愛情を与えてきたつもりです…
一生懸命子育てをしてきたつもりです…
それは皆さんのような親らしい親かは分かりません…
間違った子育てをしてきたかもしれません…」
131:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:43:27.85 ID: r40dd5f3O.net
嘘をついたりする子じゃないんです…
だから…
信じてやりたいんです…
皆さんは障害を持つ人間に…
多少なり嫌悪感…
があるのは…分かってます…
でも…皆さんの子供と同じように…
心があるんです…
優しさや…思いやりがあるんです…」
132:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:45:13.68 ID: r40dd5f3O.net
何が伝えたかったのかよく分からないけど。
それでもそれを言葉にすることが精一杯だった。
大父「な、なんなんだあんた?
お、親なら謝るのが筋ってもんだろ。
あんたの息子が悪いだからな」
133:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:46:36.27 ID: r40dd5f3O.net
いくらでも謝ります…
だから…
息子を悪者にしないで下さい…」
最後に深く頭をさげた。
涙が止まらない。
悔しいとかそんなんじゃない。
学校でハルが、まわりの生徒に同じような言葉を浴びせられてたらと思うと辛くて仕方なかった。
鼻を啜る音が聞こえる。
山下先生は目を真っ赤にし、ハンカチで涙を拭き取っていた。
134:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:49:04.00 ID: r40dd5f3O.net
全員の視線が声の方へと向いた。
みくちゃんて子のお母さんだ。
135:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:51:02.04 ID: r40dd5f3O.net
すいません娘は大君が階段から落ちた所を見たわけじゃないんです」
それに続くように
「私の娘もハル君じゃないと思うと言ってました…」
教室内がざわつく。
136:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:52:09.78 ID: r40dd5f3O.net
「おい、どう言うことだよ」
「ちゃんと確かめもしないで何やってんだ」
矛先が教師へと向く。
担任「私は生徒達にはちゃんと現場での話しを聞きました。数名の男子生徒はちゃんと見たって…」
137:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:52:59.52 ID: 3dnKmD69O.net
頼むよ〜
138:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:53:17.13 ID: r40dd5f3O.net
教頭「皆さん静粛にお願いします。
今日はここまでにして、後日説明をさせてもらうと言うことで」
「ふざけるな」
「わざわざ来て何なんだ」
「だいたい学校の責任じゃないですか?」
口々に不満が出る状況に陥った。
139:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:54:12.57 ID: r40dd5f3O.net
結局話はまとまらず、また連絡すると言うことで終わった。
少し肩が軽くなった。
ハルが突き落としたわけじゃないんだ。
誤解が解けただけでも良かった。
週明け午前中に学校に顔を出してほしいと、山下先生から連絡があった。
140:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)00:58:16.61 ID: r40dd5f3O.net
山下先生に校長室へと通された。
俺「いえ…」
校長「他の保護者の方にはすでに連絡済みです。
今回我々が至らなかったばかりに大事になり本当に申し訳ありません。
大君は他の生徒とじゃれあって階段から落ちたそうです。
たまたま近くにいたハル君のせいにしてしまったと、大君や大君の友達が正直に言ってくれました。」
141:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:00:25.40 ID: r40dd5f3O.net
校長「今回の件生徒達にも担任、教頭を含め改めて指導をしていくつもりです。
本当に申し訳ありません。
またもう一度保護者会を開いて説明…」
俺は校長の会話を遮るように、
俺「あの…
あの、俺は別にもういいです。
犯人探しをしてたわけじゃないんで。
誤解が解けたならそれで十分です…
ただ、
ハルは…
ハルはその時、まわりの生徒や先生に責められて傷ついたと思います…
それを今更どうすることも出来ないですが…
ただ障害だからと、ハルがまわりと違うからと言って、区別しないでほしいんです。」
142:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:02:36.53 ID: r40dd5f3O.net
それでも俺は間違っていたとは思ってない。
ハルは本当に努力をしてる。
まわりの生徒達に遅れをとらないようにするためにも。
ハルはただ普通に友達を作ってまわりと同じように小学生活をおくりたいだけなんだ。
143:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:04:09.26 ID: r40dd5f3O.net
だから今回のことはもういいんです。
ハルには自分から説明します。」
それだけ言って校長室を出た。
144:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:07:32.48 ID: r40dd5f3O.net
こんなことで何も解決しない。
保護者会での出来事。そして今日の校長との会話が全てを物語ってる。
責任のなすりつけ合いをする教師。人をののしり罵倒する大人達が本当に子供の事を考えているのか。
俺も含め、ちゃんと子供の声を聞けているのか。
疑問を抱く。
145:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:08:36.95 ID: r40dd5f3O.net
それを取り巻く生徒達もみんな。
誰一人として得をしないじゃないか。
犯人探しなんて必要ない。
子供達が安心できる環境を作るために、親達が話し合う方が先なんじゃないのか。
心の中でモヤッとしたものだけが残った。
146:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:09:48.18 ID: r40dd5f3O.net
ただ自分が親だと言うだけで、それに酔っているだけなのかもしれない。
俺がもし大君の親の立場だったら?
第三者の親の立場だったら?
それぞれの立場になってよく考えてみないといけない。
今回よく分かった。
もっともっとハルと会話しよ。
ハルが何を求めて、日頃何を考えているのか。
もっと理解する必要がある。
そう教えられたような気がするんだ。
147:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:14:30.32 ID: r40dd5f3O.net
ハルは女子から人気があった。
それをよく思わない子もいる。
ましてやハルは同級生との会話が得意じゃない。一方通行になってしまい、うまく付き合えない。
ある日授業中にハルがお漏らしをしたのが切っ掛けでいじめに火種がついたようだ。
148:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:15:28.89 ID: KoFeWFmf0.net
149:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:17:01.62 ID: r40dd5f3O.net
ハルは毎朝元気に登校している。
もしかして俺に気づかせないように振る舞ってたのかもしれない。
そう思うとすごく辛い。
150:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:17:36.16 ID: 2D1utYT20.net
もう無理だと思った
続けてくれてホントにありがとう
151:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:18:35.75 ID: r40dd5f3O.net
靴が片一方学校でなくなったり。
ハルはたまに物をなくしたりすることがあったので、深く聞かないようにしてた。
ちゃんとその信号にすぐ気づかなかった自分が本当にバカで情けない。
ハルが辛い想いをしてるんじゃないかと、夜も眠れず泣いたのを覚えてる。
152:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:20:02.98 ID: r40dd5f3O.net
学校に乗り込んで暴れたっていいんだけど、そんなことすれば余計ハルの居場所がなくなる。
いじめてる側を叱ればいいのか?
その親に抗議すればいいのか?
担任に文句をつければいいのか?
どれもハルにとってはマイナスにしかならない。
153:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:21:12.30 ID: oiOCcmxZI.net
154:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:21:20.24 ID: r40dd5f3O.net
俺「ハル学校で辛いことないか?」
ハル「うん。つらくないよ。
たのしいもん」
俺「学校でハルが辛い想いしてるの。
パパ知らなかったらすごく辛いよ。」
ハル「パパつらいの?
ごめんなさい」
俺「ハルが謝らなくていいんだよ。
ハルは学校でいじめられたりしてないか?」
155:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:23:34.56 ID: r40dd5f3O.net
ぼくみんなすきだよ。」
俺「いじめる子も?」
ハル「うんw
みんなもぼくすきになるの。
ぼくがんばるの」
その言葉でハルが想像以上に大人になったことを痛感した。
俺が考えてた以上にハルは強くたくましく成長してるんだ。
ハルは自分の力でいろんなことが出来るようになった。
今もそうなんだろう。
156:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:24:58.24 ID: r40dd5f3O.net
唯一出来ることと言えば、子供が望んだ時にいつでも手をさしのべてあげることだけなんだ。
後は信じるだけ。
それは理想であって、難しいことかもしれないけど。
158:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:26:04.60 ID: r40dd5f3O.net
みんな好きになってくれるよ」
ハル「ぼくがんばるのw」
俺「でも、辛い時は必ずパパに相談するんだぞ。
いつでもパパはハルの味方だからな。」
ハル「うんw」
俺がガキの頃果たしてこんな気持ちになれただろうか。
そんなわけない。
ハルが自分より大人な事に少し嫉妬してしまうくらいに、
ハルには本当に教えられることが多いんだと感じた。
159:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:26:30.73 ID: +DXk66FR0.net
161:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:30:33.91 ID: kndRjBeG0.net
このスレは
産業じゃ
語れない
160:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:28:49.15 ID: r40dd5f3O.net
あっちゃんて言う親友が出来たんだけど。
話せば長くなるのでまたの機会に。
とりあえず少し休憩したらまた書きます。
レスくれてる人ありがとう。
スルーは許してくれ。
162:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:31:33.25 ID: 3dnKmD69O.net
初めはカスだと思って読んで無かったが
1から読もうと思う
164:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:33:07.02 ID: JmUwxxC40.net
戻ってきてくれてありがとう
ハル君は素敵な子だね
166:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:41:02.48 ID: 3dnKmD69O.net
もう読みたくないが読みたい…
辛いな〜
167:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:52:35.95 ID: r40dd5f3O.net
ハルが3年生になった。
本が好きで毎日本読みの練習をしてる。
ハル「パパ。きょうね。ぼくね。さか(笠)じぞうさんはじめて読んだよw
おじいさんはね。おじぞうさんゆき冷たいから、さか(笠)かけるの…∽∝∂くぁwせdrftgyふじこlp…」
168:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:53:57.73 ID: r40dd5f3O.net
かさじぞう?
ハルもおじいさんみたいに、親切で思いやりのある人間になるんだよ。」
会話中興奮すると、たまにわけのわからないことを言うけどそれもハルの個性だ。
169:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:55:10.25 ID: r40dd5f3O.net
ハル「パパくる?」
俺「参観日?」
ハル「お仕事おやすみしなくていーよ」
俺「大丈夫だよw
パパ、ハルが頑張ってる姿みたいし」
ハル「いーの!!」
拗ねて嫌がるハル。
俺「わかったよw
じゃぁいかないよ」
170:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:56:10.09 ID: r40dd5f3O.net
車のおもちゃで遊ぶハル。
俺「ハル?ご飯中は遊ばない約束だろ?」
ハル「いーの」
ご飯に集中してない。
こう言う時のハルは何か不安がある時だ。
俺「明日パパ本当に参観日行かないよ。
本当にいいのか?」
ハル「いーの」
ハルなりに俺に気を使ってるんだなと、その時は気楽に考えてた。
171:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:57:14.45 ID: r40dd5f3O.net
当日。
ハルにバレないよう、教室に入らず入り口の外でスタンバイ。
授業が始まるとハルはソワソワしていた。
まわりをキョロキョロ、俺がいないか確認してるんだろう。
172:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:58:14.62 ID: r40dd5f3O.net
生徒「はーい。はーい。」
親にいい所を見せるチャンス。
生徒達が張り切って手を上げる。
ハルは?
手を上げていない。
きっと恥ずかしいんだろう。
担任「それじゃみんな読めるように、段落ごとに順番に読んでいきましょう」
174:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:59:12.75 ID: r40dd5f3O.net
いよいよハルの番だ。
あれだけ毎日本読みの練習をしてるんだ。
大丈夫。頑張れ。
心の中で一生懸命応援をする親バカな俺。
175:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)01:59:59.22 ID: qFdqfU8l0.net
176:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:00:29.14 ID: 3dnKmD69O.net
177:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:01:03.64 ID: r40dd5f3O.net
ハル「は、ハイー」 緊張して語尾が上がってる。
ハル「みみ、み、みんみん…」
教室内でクスクスと笑い声がする。
ハルならできる頑張れ。
ハル「みんなでかげおくりをもういちどやらないかい…」
担任「松井君よく出来ました。
次松村さん」
ハルは顔と耳を真っ赤にしながら、ゆっくり座るとうつむいた。
178:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:01:58.97 ID: r40dd5f3O.net
みんなに見られて緊張したのにな。
帰ってうんと褒めてあげたいけど、今日来てるのは内緒にしてるんだ。
なんだか悔しい。
どうやらかさじぞうではなかったけど、ハルは一生懸命に読んだ。
ちゃんと出来た。
誇らしい気持ちになった。
179:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:03:13.12 ID: r40dd5f3O.net
ハル「うえーーーん」
急にハルが大声で泣き出した。
俺と目が合ってしまった瞬間の出来事。
しまった。俺がいることに気づいてしまったようだ。
担任が近づく。
授業はまだ終わってなかったけど、
教室の後ろで待機していた山下先生がハルを連れて教室を出た。
180:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:04:49.20 ID: r40dd5f3O.net
俺「ハルー。
帰ろう。」
ハル「…」
無言で喋らないハル。
俺「すいません。御迷惑おかけして」
山下先生「いいえ。ハル君いつもなら大丈夫なのに。
人が多くて混乱したのかもしれませんね」
181:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:05:57.33 ID: r40dd5f3O.net
今日は自分が参観日に来ない約束をしてたんです。
その約束を破ってしまったから泣いたんだと思います。
本当にすいません」
山下先生「いえいえ。
ハル君!お父さん迎えに来たから帰ろうね」
ハルは黙って立ち上がり、俺をスルーして教室を出た。
俺はハルを追う。
相当怒ってる。
無理もないか。
182:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:13:14.99 ID: r40dd5f3O.net
ごめんな。パパ約束破って」
ハル「…」
沈黙が続く。
俺はハルの手を繋ぎ、
俺「今日はレストラン行こうか?
ハルの好きなハンバーグ食べよw」
ハル「はい」
少し機嫌をなおす。
183:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:14:15.11 ID: 3dnKmD69O.net
184:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:15:11.77 ID: r40dd5f3O.net
パパ本当ハルはすごいなーって驚いたよ。びっくりしたw」
ハルが急に立ち止まる
ハル「パパのうそつき。
こないやきそく(約束)したんでしょ」
また泣きだすハル。
俺「ごめんな。本当。
パパどうしてもハルの頑張ってる姿見たかったんだ。
もう来てほしくないってハルが思うなら、もう絶対に行かない。」
185:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:18:08.30 ID: r40dd5f3O.net
俺はハルの頭を撫でた。
ハル「パパ…
パパぼくひとりにしないで…エグッ
ぼくパパいなくなってほしくない…エグッ」
俺「ばか。
何言ってんだよ。
パパはハルから離れたりしないよ。」
ハルの一言でこっちまで泣きそうになる。
俺は涙をこらえた。
186:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:21:24.06 ID: r40dd5f3O.net
だって…エグッ
ちいちゃんはパパいなくなるの…エグッ
ママいなくなるの…エグッ
パパ…
ぼくおりこうにするよ…エグッ
だからね…おいていかないで…エグッ」
187:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:22:43.36 ID: r40dd5f3O.net
知ってる人は知ってると思うけど、『ちいちゃんのかげおくり』って話しがある。
戦争時代の話なんだけど、俺もうろ覚えだから知りたい人は本を読んでほしい。
ハルはちいちゃんのかげおくりを読んで、
ちいちゃんのお父さんのように俺もいなくなってしまうんじゃないかと思ったんだ。
ちいちゃんと自分を重ね合わせたんだろう。
参観日に来て、どうしてもこの話しを俺に聞かせたくなかったんだ。
189:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:24:29.94 ID: r40dd5f3O.net
苦しくなる程ハルを愛おしく想った。
自然と涙が零れる。
そしてハルがこんなに不安になるのは、俺が悪いんだとすごく理解した瞬間だった。
俺はハルを抱きしめて。
俺「パパはずっとハルと一緒だよ。
だから心配しないでいいからな。」
不安になるのは無理もない。
ハルは俺のせいで母親を失ったんだから。
190:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:25:35.69 ID: r40dd5f3O.net
俺「約束。
ゆびきりげんまん…」
俺はハルとゆびきりをした。
レストランに入りご飯を食べる頃にはハルに笑顔が戻っていたけど、
俺は複雑な気持ちだった。
192:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:28:38.55 ID: r40dd5f3O.net
そう思った。
きっとハルはサリナが自分を捨てたと思ってるんだ。
ずっと母親の事を聞いてこなかったのがその証拠。
幼いながら確信したものがあったのかもしれない。
まわりの友達には、ちゃんと母親がいるんだ。
気付かないわけがない。
ハルに我慢させていることが、本当に申し訳なく感じた。
193:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:30:45.96 ID: r40dd5f3O.net
ママに会いたいか?」
ハル「ママ…?」
少し間があいた。
ハル「ううん。
パパがいるからいい」
首をふるハル。
俺「ハルが会いたいって言ったら、
ママはきっと喜ぶよ。
ママもハルとずっと会いたいって思ってたから」
194:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:32:04.54 ID: r40dd5f3O.net
俺「どうした?」
ハル「パパがいるからいいの」
頑固なハル。
そこは俺に似たのかな。
帰って眠りにつくハル。
ハルの寝顔は益々サリナに似てきた。
195:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:33:11.30 ID: r40dd5f3O.net
それから今日までずっと手紙でやりとりしてる。
サリナはハルをいつだって心配していた。
自分から会いたいとは言いづらいのだろう。だから言ってこなかった。
俺からハルに会いたいか?とも聞かなかったけど、それは分かっていることだ。
俺自身ハルを会わすことに抵抗があったのかもしれない。
196:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:34:17.32 ID: r40dd5f3O.net
言わなくても、サリナもハルもお互いに会いたいに決まってるんだ。
それにサリナがハルを嫌いで置いていったわけじゃない事を知ってほしかった。
俺はサリナにハルを会わそうと考えた。
そしてハルを連れて、サリナに会いに行くことにしたんだ。
197:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:38:28.72 ID: r40dd5f3O.net
電車に乗って満足気に水筒のお茶をグビッと飲み干した。
前日の夜にママに会いに行くと伝えた。
ハルは何も言わなかったけどとても嬉しそうだ。
198:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:40:54.11 ID: r40dd5f3O.net
すぐつくの?」
俺「もう後2つ駅に止まったら着くよ」
ソワソワするハル。
何しろ4年ぶりに会うんだ。不安や緊張もある。
サリナには前もって手紙を送っていた。
番号は聞いていたけど、かける事もなかったのでもう使われていなかった。
今日行く旨を伝えたけど、手紙を確認していないのかどうやらマンションにはいないようだ。
サリナの都合もあるだろうから、会えなければ帰ればいいだろうと考えていた。
200:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:42:36.38 ID: r40dd5f3O.net
だったらおうちにかえろー」
俺「いてないみたいだね。
せっかくだから隣の公園で待たせてもらおうよ?な?」
ハル「はい」
ハルはジャングルジムで楽しそうに遊んでる。
きっと複雑な気持ちなんだろう。その気持ちを隠すかのように、いつもより元気に見せるハル。
201:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:44:52.99 ID: r40dd5f3O.net
どうやら今日は会えそうにない。
手紙じゃ仕方ない。
近くのホテルに予約したからまた明日出直そう。
そう思い公園を出たところで、公園の横に一台のワゴン車が停まった。
202:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:46:40.09 ID: r40dd5f3O.net
助手席に座っていた。
運転席の男性と親しげに会話をしている。
話し終わり、ようやく助手席から降りてくると、こちらに向かって歩いてきた。
203:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:49:08.01 ID: r40dd5f3O.net
俺くん?…ハル?」
驚いた顔でこちらを見ている。
俺「手紙送ってたんだけど、
もしかして見てないか?
今日行くって。」
サリナ「ごめんなさい。
ずっと忙しくて。」
俺「ごめんないきなり。
手紙で言うのもあれだとは思ったんだけど、
早く会わせたくて。
ハル連れてきた。」
サリナ「うん…」
サリナが瞳を潤ませる。
204:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:51:54.31 ID: r40dd5f3O.net
ママだぞ」
ハルは俺の後ろに隠れている。
サリナ「ハル。
久しぶりだね。
ママ!…分かる?…」
ハルは黙って頷く。
サリナがハルの目線までしゃがむと、ハルにニッコリ微笑みかけた。
205:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:53:29.37 ID: r40dd5f3O.net
そう言ってハルの手を引っ張り抱きかかえた。
ハルは緊張してか顔を強ばらせてる。
ハル「ママいいニオイ」
サリナ「本当?
汗臭くない?
ハル会いたかったよ…」
泣き出すサリナ。
きっとハルがママって言ってくれて嬉しかったんだ。
ずっと会いたかったに違いない。
206:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:55:00.02 ID: r40dd5f3O.net
どうやら緊張も解けたようだ。
お互いずっとこうしたかったんだ。
俺「今日は大丈夫?」
サリナ「うん大丈夫。
せまいけど良かったら泊まっていって。」
俺「俺はホテル予約してるしそこ泊まるよ。
明日夕方迎えに行くから、ハルは預けてもいいかな?」
207:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:55:10.77 ID: 9uSI65fW0.net
208:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:55:56.48 ID: r40dd5f3O.net
本当に?」
俺「ハル。
ママと二人で大丈夫だよな?」
ハル「はい」
ハルが笑顔で答える。
俺「母子水入らず。積もり積もった話もあるだろうし」
そう言って番号だけ交換し、ハルをサリナに預けて俺はその場を立ち去った。
209:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)02:58:49.91 ID: r40dd5f3O.net
久しぶりなんだし断る理由もない。
もう一泊してサリナがハルを俺の家まで連れて来ることになったので、俺は一足先に一人で帰宅することになった。
210:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)03:01:01.43 ID: r40dd5f3O.net
次書く時に最後まで書きます。
こんな時間まで付き合ってくれてる方、どうもありがとう。
勝手に止めてまた勝手に続き書いてるけど、その辺はスルーしてください。
215:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)03:05:23.28 ID: vb5YBBxqO.net
218:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/14(木)03:10:24.58 ID: r40dd5f3O.net
別スレは知らない。
昨日まで殆ど2ちゃんは覗いてないから。
220:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)03:11:59.15 ID: 4mX8qHFQ0.net
わかった
まってるよん
おつかれ
229:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)08:04:09.28 ID: bbGmKAAbi.net
前に書いたのはウッソだよー
とか言ってくんないかな
230:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)08:33:18.72 ID: C3hYqdK70.net
大切な人とずっと一緒なんて
ホントは無理なんだって思った。
だから最後までそばにいてやりたいなと。
チラ裏みたいですまないが、家族を大切にしようと思わせてくれるクズ(こう呼びたくはないが)に感謝。
235:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)15:48:43.72 ID: 9KsuM52i0.net
次で全部なのかー…
終わらせて欲しくないけど早く読みたい!
237:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/14(木)15:55:46.48 ID: 9KsuM52i0.net
ハルちゃんは自分と重ねちゃったんだね…
とっても素直で優しい子だね。
ハルちゃんのためにも1さん元奥さんみんなのために
乗り越えて「一緒に暮らそう」って言って欲しかった…
っていうのはやっぱり勝手な話だよね…過去の話だし…
405:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/18(月)08:46:20.98 ID: sAKQpU7yO.net
休み中これなかった。
最後まで書いてるんだけど、レスするのに時間かかるので週末に全部投下します。
平日は仕事でこれそうもないので許してください
406:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/18(月)08:55:24.16 ID: 1H4DaWYF0.net
待ってます。
いろいろおつかれさまです
526:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)00:26:10.45 ID: ktYFwS2/O.net
用事してました。
続き書いていきますが、長いのでもし限界が来たら申し訳ないが明日になるかもしれない
後淡々と書いていくので誤字なんかもあると思う。
まとめるの下手だから長いしわけわからないとこもあるだろうから、そこはスルーでお願いします
528:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/24(日)00:28:58.13 ID: qMc6jPYl0.net
下手だろうが長くなろうがわたしはいっこうにかまわんっ!
書いてください!お願いします!
529:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)00:29:11.21 ID: ktYFwS2/O.net
ハル「パパーただいまーぁ」
2日前まで顔を強ばらせていたハルだったのに。
今は晴れた表情をして生き生きしてる。
俺「楽しかったか?w」
ハル「うんw
ママね。ゾウさんのぬいぐるみ買ってくれたのw」
本当に嬉しそうだ。
会わせて良かった。
2日ぶりのハルの笑顔を見てホッとする俺。
530:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/24(日)00:29:28.89 ID: Ovw9LxDr0.net
531:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)00:31:15.95 ID: ktYFwS2/O.net
ハルすごい成長したねw
本当にびっくりしたw」
ハル「パパー。
ママがおなべしてくれるの。
いいでしょー?w」
サリナ「俺くんが嫌じゃなかったらねw」
俺「いいよ。
今日仕事大丈夫だったの?」
サリナ「うん」
3人でスーパーまで買い出しにいき、
サリナが鍋の支度をした。
俺はその間ハルと話しをしていた。
2日間のことを嬉しそうに話すハル。
532:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)00:32:44.48 ID: ktYFwS2/O.net
すぐにサリナとお別れしなきゃならないんだ。
鍋を食べ終わると、サリナがハルを寝かせてくれた。
サリナ「ハル寝たw
本当可愛いね。」
俺「うん。」
俺はサリナにお茶を入れた。
サリナ「ありがとう。
俺くん。
急に来てびっくりしたけど、本当にありがとうね」
533:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)00:34:08.18 ID: ktYFwS2/O.net
いきなり訪ねたりなんかして。
車の彼は彼氏?」
一度は籍を入れ愛し合った仲なんだ。
気にならないって言うと嘘になる。
サリナ「えっ…うん。そう。
わたしより3つ上なんだけど、すごく誠実で優しい人よ。」
俺「そっか…」
何落ち込んでんだ俺は。
自分でサリナを手放したんだろ。
それに普通に美人だし、男がいてもおかしくない。
534:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)00:36:20.09 ID: ktYFwS2/O.net
俺くんモテるし良い人見つけてるんでしょ?」
俺「そんななわけないよ。
俺は本当に女っ気ないからw
ただのおっさんだしw
それにハルがいるからハル一筋かなw」
サリナ「うんw
あっ、わたしそろそろ帰るね!」
サリナが時計を見た。
俺「あーそうだな。
あのさ、
たまにはハルに会ってやってくれないかな?」
サリナ「いいの?」
俺「ハルも喜ぶし。
それにやっぱり俺じゃ母親変わりはできないから」
535:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)00:41:33.14 ID: ktYFwS2/O.net
俺くん本当に変わったね。
すごく頼もしくなったね。
ハルもずっとパパの自慢してたよw」
そう言ってサリナは帰っていった。
サリナに彼氏がいる。
少し複雑だけど、サリナは新しい人生を歩み、幸せを取り戻そうとしてるんだ。
祝ってあげなきゃな。
そう思った。
536:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)00:43:02.67 ID: ktYFwS2/O.net
それならサリナがハルに会いたい時。
ハルがサリナに会いたい時に会えばいいんだ。
それが今ハルにしてあげられる、最善の方法だと考えた。
それからハルは、月に1、2度サリナに会うようになった。
540:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:01:12.50 ID: ktYFwS2/O.net
お前なんてことするんだ!」
公園で俺の怒鳴り声が響く。
ゆき「うえーーんっ」
ハルの友達のあつし君の妹が泣き出した。
砂場でいきなりハルがゆきちゃん(あつし妹)を突き飛ばしたんだ。
541:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:03:27.00 ID: ktYFwS2/O.net
駄目だろ。
そんなことしちゃ。」
ハルとゆきちゃんのいる砂場に駆け寄った。
ハルは怒った顔で、座り込むゆきちゃんを睨みつけた。
542:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:04:29.27 ID: ktYFwS2/O.net
聞いてるのか?
何でゆきちゃんを押したりしたんだ?」
ハル「ぼくわるくないの」
俺「わるくないじゃ分からないだろ。
ゆきちゃんに謝りなさい。
どんな理由があっても人に痛いことしちゃだめだって、あれほど言ってるだろ?」
544:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:07:43.68 ID: ktYFwS2/O.net
わるくないの!」
ハルは目に大粒の涙を浮かべた。
俺「ハルごめんなさいは?
ちゃんとゆきちゃんに謝れ!」
俺はハルを強く叱りつけた。
545:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:08:41.24 ID: ktYFwS2/O.net
うわぁぁぁぁーん」
大声で泣き叫ぶハル。
砂場の滑り台から滑り降りてきたあつし君が、ゆきちゃんに歩み寄って立たせた。
あつし「ゆき泣くな。
痛くないだろ?」
ゆき「シクシク…
シクシク…」
俺「ゆきちゃんごめんな。
怪我しなかった?」
俺はゆきちゃんのスカートについた砂を払い、ハンカチを渡す。
547:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:14:36.00 ID: ktYFwS2/O.net
ハルが泣きながら足をジタバタさせる。
俺「いい加減にしろ」
俺はハルの頬を平手で打った。
バシッと強い音がした。
ハル「パ、パパなんて大嫌い。
パパなんてもうしらない、、、くぁwせdrftgyふじこlp」
驚いた表情から一変。怒りの表情で目を真っ赤にし俺を見るハル。
548:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:16:22.51 ID: ktYFwS2/O.net
あつし「おじちゃん。
ハル悪くないよ。
ゆきがハルのおもちゃ壊した。」
ゆき「ごめんなしゃい…」
ゆきちゃんの足下には、スコップで凹んだバスのおもちゃが無惨な姿で転がっていた。
549:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:17:22.21 ID: ktYFwS2/O.net
ゆきちゃんもあっちゃんも本当にごめんな。
ハルとまた遊んであげてな。」
そう言ってバスのおもちゃを拾って、ハルを追い掛けた。
550:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:18:29.22 ID: ktYFwS2/O.net
最低だ。
あれだけ痛いことするなって、ハルに教えてきた俺が手を挙げるなんて。
家に帰ると、ハルは勉強机に座りふさぎ込んでた。
俺「ハル。
痛かったか?
パパ叩いたりしてごめんな」
ハルの背中越しに語り掛ける俺。
ハルはシクシク背中を揺らす。
551:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:21:55.18 ID: ktYFwS2/O.net
でもな。
自分がされたら痛いって思うことをしちゃいけないよ。
もし間違ってしちゃったらきちんと謝らないとだめだ。」
ハル「シクシク」
552:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:23:22.49 ID: ktYFwS2/O.net
パパもハルのこと叩いたのごめんな。
パパも痛いことしちゃったのすごく反省してる。」
ハルのは俺の顔を見ようとしない。
俺「おもちゃはまた買ってあげるよ。
だから…」
ハル「あれじゃなきゃだめなの!」
俺の言葉を掻き消すようにハルが叫んだ。
553:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:25:12.34 ID: ktYFwS2/O.net
パパのバカ。
パパなんてきらい」
俺「おもちゃは新しいの買えばいいよ。
ハルはちゃんとゆきちゃんにしたこと反省しなさい」
俺の口調も強くなる。
ハル「ママ…
ママならおこらないもん。
ママならわかってくれるもん」
554:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:26:26.77 ID: ktYFwS2/O.net
勝手にしろ。
もうパパ知らないからな。
そんなにママがいいならママのとこいけ。」
俺もカッとなりハルをほっておくことにした。
555:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:28:36.88 ID: ktYFwS2/O.net
少し言い過ぎたかなと思いながら、
椅子から降ろし静かに布団に寝かせる。
俺「はー」
大きなため息が出る。
お茶を飲みながらボーっとしていた。
最近イライラする。
サリナと会うようになってから、ハルはいつも以上に甘えるようになった。
556:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:33:34.85 ID: ktYFwS2/O.net
環境の変化と共に少しずつハルが変わりつつある。
そしてハルの心境の変化に、俺自身戸惑うようになりイライラしてるのかな。
嫉妬なんだろうか?
サリナにハルをとられたような感覚だ。
557:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:35:22.96 ID: ktYFwS2/O.net
父親としてこれほどグサリと突き刺さる言葉は他にない。
そう言えば、ハルに初めて手をだした。
言葉で理解してもらえないからと言って手を出すなんて。。。
最低の親だ。
ハルも少しずつ大人に近づいていってるんだ。
理解してもらえないこともある。
譲れない気持ちもあるんだ。
それを理解せずに力で訴えかけるなんてな。
そんなことではハルの気持ちが離れていくだけじゃないのか。
何も変わってない。
俺はあの時のまま。若い頃の自分と何も変わっていない。
558:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:36:18.32 ID: ktYFwS2/O.net
それは心に何か訴えかけるような感覚だった。
急に胸が苦しくなる。
ハルを叩いてこんなに辛いなんて。
きっと叩かれたハルはもっと傷ついたに違いない。
あれほど理解してもらえるまで言葉で伝えよって決めてきたじゃないか。
ハルが起きたらもう一度謝ろう。
ちゃんと話し合わないと。
そう思った。
559:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:37:30.98 ID: ktYFwS2/O.net
いつの間にか寝てしまったようだ。
テーブルには手をつけていない晩御飯が、昨日のまま置いてあった。
きっとハルお腹を空かせてるだろうな。
そう思いハルの部屋へと行った。
俺「ハル?お腹…」
560:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:39:03.76 ID: ktYFwS2/O.net
玄関を見に行くとハルの靴がない。
ランドセルはあるので学校へは行っていない。
どこへいったんだ?
まさか。。。
まず間違いない。
サリナのところに行ったんだ。
俺はサリナに電話した。
サリナ「こんな朝早くにどうしたの?」
俺「ハルがいなくなった。
昨日喧嘩したんだ。」
561:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:40:56.71 ID: ktYFwS2/O.net
どこにいったか分からないの?
わたしも急いで準備して探すね」
俺「いや。サリナは家にいてくれ。
もしかしたらお前に会いに行ったのかもしれない。
俺は思い当たるとこ探すから」
サリナ「分かった。警察には一応連絡するね。
補導されてるかもしれないし。」
俺「分かった」
急いで支度して、会社と学校に連絡を入れハルを探しに出た。
562:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:43:45.58 ID: ktYFwS2/O.net
サリナからは何も連絡がない。
もしかして…
最悪の状況が頭によぎる。
途方に暮れる俺にサリナから着信が入った。
564:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:45:27.66 ID: ktYFwS2/O.net
やっぱりハルはサリナに会いに行ったらしい。
電車で向かったのはいいが、サリナの住む方とは逆の路線に乗ってしまったんだ。
迷子になって一人寂しかったろう。
結局駅員が保護し警察がサリナに連絡をした。
少し安心する俺。
565:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:46:24.31 ID: ktYFwS2/O.net
迷惑かけたね。
じゃ俺迎えに行くから、
今ハルどこにいるか教えてくれる?」
サリナ「いいの。
わたしに連絡あったから。
きっとハルも俺く●に会いにくいと思うの。
わたしにまかせてくれないかな?」
566:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:48:52.53 ID: ktYFwS2/O.net
悪い…」
仕方がないとことだ。
今実際にハルと会って何て言えばいいのか分からない。
サリナ「またハルと会ったら俺くんに連絡するから。
安心してね。」
俺「あー…
すまん…」
俺が迎えに行きたかった。
でもハルはサリナに会いに行ったんだ。
連絡を待つしかない。
俺は意気消沈し、重い足取りで家路についた。
567:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:57:28.88 ID: ktYFwS2/O.net
サリナ「俺くん?
ハルは無事迎えにいけたから。」
俺「ハルは…
ハルは…怪我とかしてなかった?」
サリナ「うん。
すごく泣いたみたいだけど、今は大丈夫。
今日はハル、わたしが連れて帰るね」
俺「え…
あー…
ハルと少し話せないかな?」
568:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)01:59:52.15 ID: ktYFwS2/O.net
サリナ「ごめん。
今日はハルも色々混乱したみたい。
また少し落ち着いてから連絡するね。」
俺「そっか…
分かった…」
一言元気な声を聞きたかった。
一言ハルに謝りたかった。
この時、
俺の中でどうしようもない不安を掻き立てられていたのを覚えている。
569:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)02:02:10.20 ID: ktYFwS2/O.net
俺からサリナに連絡するも、
サリナ「ハルは今はまだ俺君に会いたくないって。」
俺「一言でいいんだ。
ハルと話したい」
サリナ「俺君?
ハルがどうして怒ったのか知ってる?」
そんなこと。。。
俺がハルのことブったからだ。
そう思ってた。
570:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)02:03:07.12 ID: ktYFwS2/O.net
きっとショックだったんだよな…」
サリナ「それもあるかもだけど。
ハルのおもちゃ。
ハルが何よりも一番大事にしてたモノなんだって。」
その言葉でハッとした。
バスのおもちゃ。
俺が初めてハルに買ってあげたおもちゃだ。
571:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)02:04:14.43 ID: ktYFwS2/O.net
そんなこと覚えてるものなのか…」
サリナ「多分…覚えてるんだよ。
だってそれが大切なものだってずっと思ってきたんだよ。」
そう言えばいつも大事にしてた。
新しいおもちゃを買ってもそれだけはいつもハルのそばにあった。
色褪せて傷だらけなのに。
ハルは大事にしてくれてたんだ。
572:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)02:05:24.24 ID: ktYFwS2/O.net
今は普通に働き普通に生活を送れてる。
好きなものだって買えるんだ。
俺はあの日、家を失いハルと2人人生のどん底にいた。
当たり前の環境もその頃は当たり前じゃなかった。
その頃の気持ちを、小さなことがどれだけ幸せで大切なのか忘れてしまっていた。
573:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)02:07:05.57 ID: ktYFwS2/O.net
それを俺は簡単に買えばいいだなんて。。。
ハルの気持ちを踏みにじったのかもしれない。
言葉にならない気持ちが込み上げ、ただ胸が苦しくなった。
574:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)02:08:30.14 ID: ktYFwS2/O.net
俺自信もサリナに会って話したいと思ってた。
ハルにとって何が大切かを考えた。
俺とサリナ、両方がそばにいることがいいに決まってる。
「もう一度やり直そう」
今すぐじゃなくても。
少しずつでいいんだ。三人で暮らそう。
そうサリナに言おうと決めていた。
578:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)02:42:46.36 ID: ktYFwS2/O.net
サリナ「今日はママに預けてる。
学校にはちゃんと連絡してあるから。」
俺「ごめんな。
色々迷惑かけて。
ハルはどうしてる?」
サリナ「元気にしてる。
俺君の話ししたら拗ねるの。
でも本当は会いたいんだと思うよ。」
俺「そっか。」
ぎこちない会話。
言わなきゃ駄目だ。
ちゃんと言わなきゃ。
579:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)02:45:49.69 ID: ktYFwS2/O.net
ちょっと話しが…」
サリナ「あのね…
相談があるの。
あっ?」
サリナの表情を伺う。
喜べる相談ではないのは明らかだ。
俺「サリナからどうぞ」
580:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)02:47:14.83 ID: ktYFwS2/O.net
わたしね。
結婚しようかと思うの…」
俺「こ、この、この間の車の彼?」
馬鹿。
動揺する俺。
サリナ「うん…そう。
この間プロポーズされたの…」
俺「……」
そりゃ彼氏がいたんだ。俺が期待する展開になるわけがない。
582:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)02:48:15.10 ID: ktYFwS2/O.net
心配そうに俺を見た。
俺「あっ、あっそーだよなw
彼氏とはうまくいってるんだw
良かったw本当w
サリナがいい人って言ってんだし、間違いないよwうんw」
馬鹿みたいに明るくして祝福までしてる俺。
情けない。。。
サリナ「ありがとうw」
ニッコリ笑顔で答えるサリナ。
本当に嬉しそうだ。
583:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)02:49:18.36 ID: ktYFwS2/O.net
とてもじゃないが言い出せる状況じゃない。
もう一度やり直したいなんて。
今さらだよ。
本当今さら。
俺「いや。
俺は…
あっ、ハルのおもちゃ治したんだよw
これハイ。」
紙袋からハルのバスのおもちゃを出した。
ボロボロだけど、なんとか動くくらいは修復できた。
584:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)02:50:36.83 ID: ktYFwS2/O.net
ハルに渡しておくね。」
サリナはまだ何か言いたそうにしてる。
俺「どうした?」
サリナ「うん…
ハルのことなんだけど…」
言いづらそうにしてる。
俺「まだサプライズでもあるのか?w
何だよ。
何でも俺に言ってくれればいいよw」
皮肉を言いながらもこれ以上嫌なことは聞きたくない。
サリナ「ハルね…
わたしに引き取らせてくれないかな…」
少し悲しげな表情をするサリナ。
俺「え…
いや…」
585:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)02:54:04.27 ID: ktYFwS2/O.net
でも…
ハルのそばにいたいの…
わがままだって分かってる…」
サリナは目に涙を浮かべ俺にお願いする。
俺「ハルはなんて?」
サリナ「ハルにはまだ何も言ってないよ…
こんなこと言うなんて無神経だと思うんだけど…
もうハルに彼を会わせたんだ。
彼すごく子供が好きで面倒見もいいの。
ハルもすごく懐いてた。」
586:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)02:55:01.52 ID: ktYFwS2/O.net
サリナ「彼がハルと3人で暮らそうって言ってくれてるの。
わたしも彼と住むようになったら専業になろうかなって…
ハルとの時間も増えるし、ハルにもその方がいいと思う…」
俺「うん…」
サリナ「昔はあんなに無茶苦茶してたのにね…
俺君もいいパパになったよ。
俺君にはハルを育ててくれたこと、すごく感謝してる…
だから…」
587:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)02:56:06.12 ID: ktYFwS2/O.net
昔は自由気ままに勝手してきたんだから返せと言わんばかりだ。
サリナ「だからハルを引き取らせて…」
沈黙が2人の間に続く。
サリナはハンカチで鼻をすすりながら、俺の顔を伺い答えを待っている。
俺「あのさ…
ハルに会わせてくれないかな…」
サリナ「うん…」
ハルとは週末会うことになった。
俺の答えは言うまでもない。ハルを渡す気なんて毛頭ないんだ。
それでも複雑な気持ちではあった。
サリナも母親だから、
子供の成長をそばで見届けたいと思うのは当然のことなんだ。
588:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)02:57:15.71 ID: ktYFwS2/O.net
ハル「パパー」
気づくなり俺に抱きつくハル。
どうやらもう怒ってはいないようだ。
サリナ「じゃ、わたしはこれで。
また連絡くれる?」
俺「分かった」
サリナと別れ、電車に乗り大きな公園へと向かう。
ハルは俺の手を握り、もう片方には俺がサリナに渡したバスのおもちゃを持っていた。
590:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)03:01:29.19 ID: ktYFwS2/O.net
俺も嬉しくて大人気なくハシャいでしまってる。
ただ不安な気持ちを誤魔化すようにしているだけなのかもしれない。
591:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)03:03:13.87 ID: ktYFwS2/O.net
ハルは一生懸命走って凧を揚げる。
ハル「パパーw
たかいでしょーw」
俺「うん
上手い上手いw」
朝早起きをしてハルの好きなものばかり入れた弁当を作った。
俺「ハルの好きなウインナーも肉巻きもあるぞ。
パパ頑張って作ったからいっぱい食べてくれる?」
592:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)03:04:36.09 ID: ktYFwS2/O.net
ぼくのすきなのばかりでうれしー」
俺「ハル。
ママ好きか?」
ハル「うんw
じゅぎーw」
口一杯におにぎりを詰め込み返事するハル。
俺「ジュン君(サリナの彼氏)はどうだ?
ハルに優しくしてくれたか?」
ハル「…」
少し暗い表情をするハル。
593:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)03:05:33.79 ID: ktYFwS2/O.net
パパに遠慮しなくてもいいんだよ」
ハル「やさしいよ。
おじさんカメンライダーのショーにつれていってくれるの」
俺「そっかw」
俺は一生懸命に笑顔を作る。
ハル「パパもいく?」
俺「うんw
つれていってくれるの?」
ハル「うん!
ママにおねがいするねw」
ハルの笑顔が無償に愛らしくてギュッと抱きしめてしまった。
594:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)03:06:39.04 ID: ktYFwS2/O.net
ハル「うんwパパも?」
俺「パパは一緒に住めないよ。」
ハル「いやーーー」
急に怒って大声を出すハル。
俺「ハル。
パパとママはもう一緒に住めないんだよ。
だからハルはママと一緒にいてあげてくれないか?」
595:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)03:07:53.91 ID: ktYFwS2/O.net
ギギギギ」
歯を食いしばり泣きながら怒るハル。
暴れるハルを力強く抱き締めた。
今日ハルと会うまで、絶対にハルを渡さないと決めていた。
けど昨日サリナの彼氏のジュンが俺に会いにきたんだ。
596:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)03:11:05.61 ID: ktYFwS2/O.net
僕は十分な収入もあります。
だからハル君にはもっと環境のいい学校に通わせたいと思ってるんです。
お願いです。
必ず幸せにしますから」
俺「サリナに頼まれたのか?
サリナのためだけなら無理だよ」
ジュン「いや、
勝手に来ました。
サリナの笑顔をずっと見ていたいし、悲しい顔は見たくないんです。
サリナのためって言うのは事実です。
でもハル君に会って、この子の父親になりたいって思ったんです。」
帰り際サリナには内緒にしてくれと頼まれた。
よくできた男だと純粋に思った。
サリナが選んだ男なんだ。
嫉妬する自分が恥ずかしくなるくらいに、ジュンに好感をもてた。
597:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)03:13:08.16 ID: ktYFwS2/O.net
そしてハルをサリナに引き取らせる方がいいのかもしれないと強く思った。
今の俺にとってハルは全てだった。
それでもハルの幸せを願うなら、ハルはサリナといるべきなのかもしれない。
598:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)03:14:11.72 ID: ktYFwS2/O.net
グエーン(泣)」
俺「ハル。パパの話しをよく聞いてくれるか?」
ハル「うぞづぎーうぞづぎー」
泣いて暴れるハル。
俺「ハルは男の子だろ?
だからパパに変わってママを守ってあげてほしいんだ」
ハルを抑えつけるように腕に力が入る。
599:クズ ◆ZST.gXlq96 @\(^o^)/ : 2014/08/24(日)03:15:13.70 ID: ktYFwS2/O.net
ハルが悲しい時、辛い時はすぐにハルのところに行くよ。」
俺の中でハルとの思い出が蘇り、それを吐き出すかのように涙が溢れ出す。
ハル「パパぼくのこときらいなになったの?」
俺はもっと強い力でハルを抱きしめた。
俺「大好きだよ。
世界で一番だ…」
ハル「ぼくもパパだいすきだよ
きらいっていってごめんなさい」
600:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/24(日)03:25:07.31 ID: NLM/ytZOi.net
603:名も無き被検体774号+@\(^o^)/ : 2014/08/24(日)03:29:15.86 ID: BfKvmLy50.net
続き(3/11 01時公開予定です): 【クズ】遊んだ女が妊娠して所帯持ちになった→ある日、保育園から『嫁と連絡が取れない。お迎えをお願いします』と連絡がきた → 嫁は息子を置いたまま蒸発→衝撃の結末を迎えた【4/4】