引用元:俺の滅茶苦茶な人生を書いてみる
1:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
2:名無しさん@おーぷん : ID: ID:H85
3:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
恐ろしく遅筆だけど、温かく見守ってほしい
4:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
俺は父と母の三人家族で、どこにでも居るような核家族ってやつだった
おかしいところがあるとするなら、母親がヒステリーで、父親はDV癖があるというところか
5:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
それが日常茶飯事で、引っ越す前とかは殴られて怒鳴られて寝かせてもらえないっていう記憶しかなかった
7:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
母方の祖父母が住んでる土地に、未だに理由はわからんが引っ越した
一軒家からマンションで、家に階段がないのが不思議でびっくりしたというのが最初の感想か
そんなこんなで、一家はその土地で新しい生活を始めた
8:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
ただ、母親のヒステリーが酷くなっていったような覚えがある
極端な例だと、俺がキッチンに入ったらその瞬間に蹴り飛ばしてくるとか
幼くて体が小さかったので、勢いよく吹っ飛んでピアノに頭をぶつけたのが痛くてよく覚えてる
9:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
その時に母親は「あんたが悪い子だから私とは居られなくなりました」とか言ってたな
マジで訳がわからなかったが、三週間くらい施設で暮らしたような覚えがある
それでようやく家に帰った時には、「次にまた悪い事をしたらもう一回連れていってもらうからね」とか言われた
悪い事とは何か、と聞いたら無言でぶん殴られた。痛かった
10:名無しさん@おーぷん : ID: ID:H85
11:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
今にして思えば、父親はとても口が上手かったな
口八丁を信用して、俺を親元に引き渡したのかもしれない
12:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
庶民どころか幼稚園すらまともに通わせてもらえてなかった(主に母が職員とトラブル起こす関係)為に、同年の人が居並んで授業を受けるという環境が奇妙に見えた
13:名無しさん@おーぷん : ID: ID:H85
15:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
俺が少しヤンチャだったから、そのいざこざらしい
多分、「相手の方が悪い」と言って譲らなかったりなんだと思う
14:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
あれだけは日にちも未だに覚えてる
6月15日だ。朝起きたら、母が姿を消していた
家中探しても、電話しても、その存在は影も形もない
父がぼそりと「逃げやがったなあの女」と呟いてた
16:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
「ママが居なくなった」と担任に言うと、先生達が集まって色々話し合ってた
話し合った結果、「探してみるから、君は安心してて」みたいなことを言われた
帰り道、「探す」という単語が「見つかる」という言葉に、なぜか脳内で変換されていたせいで、家に帰れば母がカレーを作ってるだろうなとか妄想しながら帰ってた
家のドアを開けたら、そこには誰も居ない。母は、見つからなかったのである
誠に勝手ながら、俺は大人に対して失望を覚えてしまった
17:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
「母親抜きで生活する」という道を模索した
なので、母が担っていた家事はその大半を俺が受け持つことにした。父は、夜遅くまで仕事で家にいないのでなおさら俺の家事負担は増えた
小学一年は、そうやって必死にやりくりしながら生活してた
18:名無しさん@おーぷん : ID: ID:H85
20:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
信じられないと思うが、平日は俺が作ってた。料理は学校の図書館で借りたレシピ本見ながら作ったり、隣の部屋に住んでるおじさんと一緒に作ったな
祖父母に連絡しようとしたら、父に止められた。
父は祖父母が大嫌いだったから、もしこの件が知られれば何か言われると思ってたらしい
身内にも冷たいんだよ、うちの家系は
19:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
その年は母がいないので、そのぶん色々大変だったが何とか作り終えた
そしてイヴの日の朝
「お母さんがこれから帰ってくるが、『どこに行ってたの?』とかは聞くんじゃないぞ」といきなり父に言われた
その時の顔が今にも俺を殴りそうで怖く、俺はとりあえず「うん」とだけ言った
21:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
どこに行ってたのかと聞きたくなったが、父に殴られるのが怖くてとても聞けなかった
それに、出ていく前の母に比べると、何だか臭かった気がした
でも何を聞いてもろくな目に遇わない気がして、半年ぶりにひとまず一家の団欒を楽しんだ。楽しんだが、父と母が同時に笑うことはなかった
何なら、会話も一方通行だった
22:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
ヒステリーの母でも、その時は大好きだったから
23:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
俺のボケた記憶にある中では、ちゃんと家族をしてた唯一の時間だったと思う
24:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
何度も、何度も、殴ってきた
「あの女、また逃げやがった!」とか言いながら、まるで親の仇がそこに居るかのように俺を殴り続けた
26:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
顔は殴らない人だったので、誰も俺が怪我していることなど気付かなかった
ただ、学校とて安全地帯とは言い難かった
上級生のいじめっ子が数人居たのだ
俺は普通の名前なのだが、その名前がなんにでももじれるというのでよく馬鹿にされていたし、殴られたり蹴られたりもしたし、色々な嫌がらせを受けていた
その日は何か気に入らなかったらしく、俺はいきなり腹を蹴られた
ゲロを吐いた
それを笑われて、俺は恐らくは生涯で初めて殺意を覚えた
27:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
親父に殴られたところを、それを知らぬ教師が押さえ付けてきて凄く痛かったが、同時に俺は暴力の快感を知ってしまった
「ああ、こうすりゃいいのね」と、何故か納得してしまった
28:名無しさん@おーぷん : ID: ID:H85
29:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
俺の筆箱にいたずらしたやつはぶっ飛ばす
俺の親をクズと呼んだやつはぶっ飛ばす
俺を親と同じゴミと呼んだやつはぶっ飛ばす
金持ちというのはすぐにでも噂をしたがるのだろうか、俺の家庭事情を親から知った同級生どもは俺をこぞって笑い者にしていたが、俺はそういった連中を黙らせていた
父と同じことをしている事に気付いていなかった。当時の俺は、『強大な敵に立ち向かう、たった一人の勇者』みたいな風に自分を設定してたらしい
30:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
多分、自分の意思でモノを喋るようになった人形が怖かったんだろうと思う。その日は何故か手を出して来なかった
そして父親はいきなり「お前なんぞ要らん。あのビッチのとこにでもいきやがれ」と言い放った
ビッチってなんだよと聞いたら、「お前の母親だ」とキレながら言ってきた
翌日、母親が知らない男を連れて家にやって来た。半年と2ヶ月待った再会だったが、隣にいる男が不気味で素直に喜べなかった
31:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
夜半の事だったので眠くなってしまい、後部座席で寝てしまっていると、いつの間にか目的地に着いたようだった
目の前には、年季の入ったボロアパートがあった
母「今日からここがお前の家だよ」
俺「!?」
ボロアパートでの生活が始まった
32:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
33:名無しさん@おーぷん : ID: ID:H85
35:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
確か30前半
もう覚えてない
34:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
教師を経由して俺の素行が母からタンタンに伝わっていたらしい。大人をなめるなよ、とか言いながら、毎日のように殴られた
また、母も俺を殴った
理由も多分上と同じ。それどころかこっちはヒステリーと合体して訳のわからないことになっており、
・俺が帰ったら悪行の話が槍玉に上がる
・いきなり身の上話を始める
・父の愚痴を言う
・「そのままいったらお前は人殺しだ!」「犯罪者予備軍だ!」と言われる
・殴られる
こんな感じになっていた。正直、怒られていたのはわかるんだが何について怒られていたのか当時は全くわからなかった。
しかもなにもしていない日でもこうなるので、怒りの原因はますますわからなくなった
この頃から、上手く人の話が聞けなくなった
36:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
理由は、『誰かがご飯を作って待っている』というだけのもの
家に帰っても静寂と二匹の猫しかおらず、「ご飯作らなきゃ」という強迫観念に駆られながらキッチンに立つ必要がないという環境がどれだけ有り難いか
『家族』という存在のハードルがあそこまで下がった時は他になかったと思う
37:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
暴力行為を止めたのだ
そして常に笑顔を心掛けた。とにかく笑っていれば、誰も不快にはならないだろう、怒ることはないだろう、と
死に物狂いで笑った
その結果、俺は周囲との関係改善に成功した
このときに母親が、まるで神様のように見えた
38:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
「お父さんへのお手紙だから、届けてね。土日はお父さんの家で暮らして良いから」と言われた
その時、タンタンの顔がとでも嬉しそうなのを見つけて「ああ、こいつ俺の事が嫌いなんだな」とようやく察した
39:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
それまでの教訓で、気前が良いのは何かの前触れであり、何が切っ掛けで爆発するかわかったものでないので俺はずっと身構えた
身構えながら、封筒を恐る恐る渡した
40:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
俺「へーい」
こんな感じで俺はその土日を過ごした
それ以降、土日及び休日は父の家で過ごし、平日は母の家で暮らすようになった
互いの家を往復する際は、必ず『手紙』なるものを渡され、届けるように言われた
ただあるとき、手紙の内容がとても気になって
母の家に行くときに、そっと封筒を開けてしまった
42:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
俺は当時から漢字だけは大得意で、そして裁判所という言葉の持つ意味がなんとなく理解できた
しかも、直筆でなくワープロで入力された文字だったこともあり、これが『手紙』ではなく『書類』であることに気が付いてしまった
俺は、書類の運び屋になっていた
家族交流とか言われていたが、その実はただのただ働きだったのだ
だがその事実に気がつきたくない一心で、俺は、封筒の中身を見なかったことにした
43:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
「封筒の中身、何?」と母に聞いた
すると母は「お前のために」「あの男は息子には良い顔をするから」とかいうワードを何度も繰り返し使用しながら、父の悪口を何時間も言った
要するに、最低な男だから離婚したいのだとか。そのために必要なやり取りの書類を運ばせていたのだとか
44:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
そして自分も、その地獄を見たのだから
「ああ、最低だな」と、俺は母に味方した。味方したふりをした
きっとこの言い草だって、ヒステリーの産物。それが少し長引いてるだけなので、すぐ終わるだろうと
つまり俺が良い子ちゃんでいれば、元の家族に戻れるかもしれない、と………
元の家族って、どんな家族だ?
そんな疑問が、夜寝る度に頭を過った
45:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
父母の家を行ったり来たりで、自分の帰る家さえ見当たらないが、自分にとっては三人で初詣に行ったあの日が、唯一の拠り所だった
46:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
相変わらず父と母の家を往復する生活は続いていた、
俺の努力もそれなりに実っていたのか、それとも歳のせいなのか、父の性格は段々温厚になっていった。
あるとき、書類のやり取りがぱったり止まった
不審に思いながら、父の家で夏休みを迎え、自分の誕生日を迎えた日だった
深夜な、母が父の家に来訪したのである
47:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
何しにきたのかと母に聞けば、この場で離婚すると宣ったのだ
寝起きの父は、しかし号泣しながら、泣く泣くサインしていた
俺はその光景を呆然と見つめていた
「俺の頑張りが、あんな紙切れ一枚で吹っ飛ぶのかよ」
そんなことを呟いた気がするが、親二人は気付くとこはなく、ただこちらに背を向けて話し合っていた
48:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
表情筋が吊るぐらい、とにかく笑った
笑うしかなかった
49:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
母の家から学校へ、学校からバスに乗って目的地へ、帰りは父の家へ行くという感じだった
俺は、恐らく生まれて初めて外の世界が素晴らしいことを知った
長いこと旅行に出たことはなく、しかも父母のしがらみのない場所や時間はとても素晴らしいモノだと知った。知ってしまった
50:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
そして帰宅して初めての風呂の後、いきなり家の固定電話に着信があった
52:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
何だか久しぶりだったので嬉しくなったが、次の瞬間に俺は凍り付いた
「ずっと、お父さんの家で暮らして。私、好きな人出来たから」
俺は真っ白になった。
この期に及んでも俺は、『離婚したのは気の迷い』『俺が頑張れば、復縁するはず』と考えていた
その期待は、脆くも崩れ去った
だが俺もそれなりに知恵がついた頃だったので、「タンタンは?」と聞いたところ、しどろもどろな回答が飛んできた
それを聞いて俺は「あ、捨てたな」と感じた
53:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
俺も、父も、あの男も、全員が母にたぶらかされ、たばかられ、良いように振り回されたのだ
馬鹿みたいに笑った。母はその笑いが不快だったのか、そのまま電話を切った
54:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
最後に信用できるのは、やはり肉体しかない。
上級生や父や母や間男に散々に殴られ、蹴られ、叩かれてもなお機能を少しも損なうことなく動き続けた自分の肉体だけが、もはや頼れる唯一のものだった
成長期だったからか、みるみる内に俺は同級生に比べてガタイが良くなり、力も強くなった
背は止まった
55:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
だが他の科目の成績はすこぶる悪く、勉強はしているものの結果は出せない
それで父は「お前の努力が足らんからだ」と叩いてきたが、もはや痛覚も馬鹿になったのか痛みを感じなくなった
56:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
全体的に成績が悪く、また金もなかったので中学受験はしなかった。なので地元の中学に通った
俺は「ここでやり直そう」と決意して、なるべく品行方正に努めた
だが、小学校が地元じゃなかったため近所の友人などおらず、俺は友達こそできたが微妙に孤立してしまった
57:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
暴力はないものの宿題を破り捨てたり、俺が学級委員であるというのを逆手に取っては何かにつけて「学級委員失格」と言ってブーイングをかましてきた
だが我慢した。やり返しては、父と同類になる。激昂してトチ狂えば、母と同類になる。そう戒めて、何があっても笑顔でいた
いつの間にか、いじめの方向は俺をどう不快にさせるかというより、「俺がどこまで笑顔でいられるか」というものに変質したと思う
58:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
もはや書くのも手間なので省略するが、体育着をハサミで切るとか、保健体育の教科書に下らぬ落書きをするとか、そういった類いのものだ
だが、それが続いたある日。中学一年の夏休み直前の事だったか
目の前で、母から貰ったシャーペンをへし折られた
59:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
それでも俺にとっては、母だった
その形見を、眼前で破壊された
俺は笑った。表情筋が断裂していくような感覚を覚えるほどに笑い散らしながら、盛大に暴れた
父と同類になっていた。
母と同類になっていた。
戒めが全て外れて、剥き出しになった自分は、どうしようもないほど空虚
とにかく暴れて暴れて、暴れ回って、クラスの男は軒並み怪我をしたらしい
両隣のクラスから男子生徒や男性教師が来てようやく押さえ込んだらしい。妙に人間の数が多かったのを覚えている
60:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
「お前が些細な口喧嘩でキレて暴れた聞いてるぞ」
「シャーペンは暴れまわるお前が踏みつけて壊したと言ってたぞ」
「嘘をつくな。お前、自分が悪くないとでと思ってるのか?」
俺は悪人にされた。事実、悪人だった
いじめられているという話をしてもまともに取り合わなかった連中なので、もはや頼りにはしていなかった。いや、最初から頼みにすらしていなかったかもしれないが
ともあれ、俺は学校に行くことを止めた
61:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
夜に出歩く理由は特にない。特になかったが、だが昼間より夜の方がワクワクして楽しかったのだ
だが、もっと別な目的があった
不良との喧嘩だった
俺はこの時、もはや完全に開き直って「自分は暴力や闘争によって快感を得る生き物であり、それを抜きにして己は存在しない」と考えるようになっていた
だが、いくら自分が中坊の中では強いと言えど、やはり高校生には敵わない
62:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
殴って殴られて、それだけで気分が良くなって全てがどうでも良くなる
幼年から殴られ続けたことにより、痛みはそう多く感じなくなってい事も皮肉なことに幸いして、毎晩のように出歩いては喧嘩をしていた
63:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
そして俺は、引っ越した
少しはまともな思考になったのか、父はこの土地にいては俺がまともな人間にならなくなると考えたようだった
64:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
だが、種違いの弟が出来たとて俺は何も思わなかった。完全にキチガイと化した俺は、家族の安否すら気に留めなくなったようだった
65:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
以前は立ち回りを間違えただけ。ちゃんとやれば、いじめはねえだろ、と
そんな風に考えていた時期が、俺にもありました
66:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
結局まるで、夢遊病かの如く毎晩外に繰り出し、不良仲間と駄弁り、気分で喧嘩をした
死にたくなった
67:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
理由は大抵、親の不理解だった
なので、この悪癖はきっと趣味だったのだ
自分をクズと詰りながら、俺は昼と夜で顔を使い分けた
68:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
格闘技をやっているという奴と喧嘩した
正直、手が抜けなかった。加減が出来なかった。それくらい、相手は強かった
その頃の俺は既に地元では名の知れたヤンキーになっていて、最強だのなんだのと言われていた。そんなことはどうでもよい
とかく、中1の頃に比べ格段に強くなった俺が、久しぶりに本気で人と戦った
笑った。楽しくて、楽しすぎて、面白すぎて、面白おかしくて、とにかく笑った
笑いながら必死に戦っているうちに
俺は、気がつけば相手を殺し掛けていた
俺も相手も血だらけ、だが俺は相手に馬乗りになり、その首を嬉々として締め上げようとしていた
俺はそこでようやく我に返って、逃げた
69:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
俺は公園のベンチに座って、血まみれのままボーッとしていた
その時、「○○先輩ですか?」と問い掛けてくる女の子の声がした
見れば、そこには小学校時代の知り合いがいた
彼女は俺より一個下で、図書室で漢字の読み方を教えて以来、俺を「先輩」と呼んで卒業まで慕ってくれた
その子と、こんな形で再会するとは思わなかったので、思わず「違います」と言ってしまった
70:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
俺「違います。僕は子犬です」
後輩「犬は喋りませんよ。そういう冗談を言うってことは、やっぱり先輩ですね?え、その血はどうしたんですか!?」
俺「喧嘩した。深くは聞くな」
俺はよっこいしょと立ち上がり、ふらふらしながら後輩の前まで行った。
暗かったので分かりにくかったが、どうやら黒い自転車を引いているらしかった
後輩「もしかしてこんな時間に喧嘩って………先輩やっぱり、ヤンキーになっちゃったんですか?」
俺「久しぶりに会った先輩に向かってヤンキーとはご挨拶だな。いやまあ、その通りだけど」
俺は幼い頃、童心ながら心に決めたことが、ひとつだけある
この子の前では、絶対に嘘をつかないと。この純粋で楽しい子をだまくらかすような真似は、絶対にしちゃいけないと
71:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
俺が望んだのか、向こうが望んだのか、上手く覚えていないが、とにかく何度も会って、喋って、遊んだ
そのうち、荒んだ俺の心に涼風が吹き込むようになった
喧嘩もしなくなり、また休みがちだった学校にも行くようになった。勉強はからきしだったが、それでもましにはなった
そして俺が高校に受かった事を真っ先に伝えたのも、後輩だった
彼女はそれを聞くや否や、「おめでとうございます!」と言って滅茶苦茶祝ってくれた
偶然にも以前母から貰ったものと同じシャーペンを買ってきて、俺にプレゼントしてきた
俺はこの瞬間に決めた
不良から足を洗う。俺は、今度こそ真っ当な人間に生まれ変わってやる、と。
72:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
入学してすぐ、クラスの中心になった
高校はやはり偏差値が県内最低クラスのところにしか行けなかったが、むしろ色々と好都合だった
不良は多かったが、それらを反面教師にして俺はクラスの中心になり、更にクラスの内外から堅気の連中を自分のグループに呼び込み、学年内の一大勢力の筆頭となった
生徒会役員ですらないのに、何故か会議に呼ばれたり
文化祭にて、教師の手助けゼロで自分のクラスの出し物を完成させたり
揉めそうなイベントがあれば俺が一声出せば全て解決した
また、俺は陸上部にも入って、まさに我が世の春を謳歌していた
成績は相変わらずだったが、頑張って勉強したお陰で赤点は回避していた
73:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
だが、俺が高校1年の冬頃
後輩の元気が、目に見えて減退していた
俺の前では元気さを演出しようとしていたらしいが、しかし空元気なのは目に見えている
そして俺は、後輩が立ったときの姿勢が気になって、思わず「誰かに腹を殴られたのか」と聞いてしまった
後輩は少しびっくりしたようにしてから、小さく頷いた
誰にやられた、と聞いたら「お父さん」と言っていた
後輩のお父さんは、以前会ったことがあるので知っている。あの優しそうな社長さんが何故、と言った
すると後輩は「最近、お父さんの会社が潰れちゃった」「そのせいでお父さんは酒浸りになり、よく殴るようになった」「お母さんは愛想を尽かして出ていった」と語った
74:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
こいつに、その状況はとても耐えられないだろうに、その現実は刻一刻と迫っている
俺にはなにか、出来ないものか
足りない知恵を巡らせた。だが出てくるはずもなく、俺は闘争しか知り得ぬ己の無能を嘆いた
75:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
俺はどうすれば、とか考えながら待ち合わせ場所に向かうと
後輩が、唐突に抱き付いてきた
「どうしたのさ」という問い掛けにも何も言わず、静かに泣きながら、俺に力なくすがりついてきた
76:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
集合場所は、俺の家の前だったからだ
78:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
後輩は、肉体はともかく精神面が非常に強かったから、俺とはまた別の意味で人の助けを借りない人間だった
そんな後輩が、俺を頼ろうとしていた。
後輩「先輩は以前、私のお陰で真っ当な人間になれたって言いましたよね」
俺「言った。あれは嘘じゃないぞ、マジだ」
後輩「なら、私を抱いてくれませんか?」
突然の申し出に、俺は頭がどうにかなりそうだった
え、抱いてくれってなに?抱き締めてくれってか?それともやれと?なんて頭がグルグル回って、どうにも思考がまとまらない
口をパクパクしてると、後輩は絶望的な事実を打ち明けてきた
後輩「お父さんが、お酒でおかしくなったって言いましたよね?」
俺「ああ、言ってたな。それで殴られたって」
後輩「殴るだけなら、良かったんですけど………襲われました」
頭の中で、ガラス瓶が叩き割られた音がした
79:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
きっと俺は怒っていた。久しく忘れていた激昂を、その時になって思い出したにちがいない
だが、あらゆる感情、思考とごったごたに混ぜ混まれて、もはや感情がうまく表現されることはなかった
そのあとは、もう言う通りに従って、後輩を抱いた
犯罪だとか言われるかもしれないが、それでこの子が救われるなら、と必死だった
恐らく、血の繋がりもない人のためにここまで必死になったのは、後にも先にもこれっきりだろう
80:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
81:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
色々と不良時代のつてを使って探したが、闇金の名前が出てきた辺りで全てを察した
後輩は、彼女の父親の借金のカタに売られたのだ
俺目線で美人で頭がよく、高校もそれなりのところに行けたらしいはずの彼女には、まさに花束のような人生が約束されていたはずだった
だが結局、大人のエゴによってその花道は踏み潰された。彼女は、今も遠方の風●で働かされているのだろう。
俺は笑った。もう、笑う以外に感情表現が出来なくなっていた
82:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
理由は未だにわからない。だが突然、料理の材料費が置かれなくなり、代わりに親父が早めに帰ってはご飯を作るようになった
そこに俺の分の食事はなかった
話し掛けても、父は無言
積み上げた努力が、一瞬で塵と消えた
俺は笑った。笑ったまま、泣いた
何で俺ばかりこうなるのか、と。悪行の報いは、こんな形でしかもれんそ
83:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
そうやって、俺は笑った
お先は真っ暗。生きていく方法もわからない
今は週五でアルバイトをして、そのバイト代で何とか食い繋いでいる
84:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
最近、キックボクシングのジムに入った。入れるのかどうかヒヤリやしてたが、普通に入会出来た
それなりに月謝は高いが、今はこれを人生のモチベーションにしている
今はプロになりたくてバイトしかしてないせいでたるんだ体を鍛え直してる
やっぱり最後に信用できるのは肉体だな
85:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
駄文長文、失礼しました
86:名無しさん@おーぷん : ID: ID:fv4
88:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
ありがとうございます
太宰治や芥川龍之介、宮沢賢治などを読み漁ってるだけです
凄いですよね、あの味はどうにも真似が出来ない
神の線ってやつですよ、あれは
87:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
何にも変わってなくて、相変わらず淫売してるようで失望を覚えて笑ってしまった思い出
頼むから、弟を苦しめるような真似だけはしないでほしいな
91:☆痛快!ワロックソ? : ID: ID:Jem
誰もがやがては立たなくなる
寂しいことだが
歳をとるということはそういうことなのだ 合掌
94:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
95:☆痛快!ワロックソ? : ID: ID:Jem
96:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
この話は釣りじゃないです
身バレを避けるために色々ぼかしたりフェイクも入れてますが概ね実話です
98:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
ありがとうさゆみ。俺、お前に救われたよ。だから、今は眠ってくれよな。今度会いに行くから
101:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2Ve
103:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
104:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2Ve
ボコボコにした相手の事より暴力を振るったことでまた自分が傷付いたって事しか書いてない
105:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
父親の血を継いでるっていうのが、否応なしに実感できる。今は、昔傷つけた人たちに詫びを入れに行ったりしてる
それで許されるとは思ってないけど、それでも少しでも反省と贖罪の色を示さないと本当に同類になってしまうから
106:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
107:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2Ve
血が繋がってるってのも言い訳
その行動を起こしたのは紛れもなくお前自身以外に何も無い
108:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
ただ、幼少期から虐待されて、人生で何の楽しみも与えられず、教えられず、苦しみばかりが日常だった人間は歪みやすいっていう事も留意してほしい
あの頃の俺は楽しいというのもあったが、結局は自己顕示欲から喧嘩してたんだと思う
父も母も、俺を見てくれなかった。俺と話してても、父は俺の向こうにいる母を、母は俺の向こうにいる父と喋ってた
生きてる実感すら、闘争の中にしか存在しなかったし、今もそんな感じ
俺はあの頃に比べ精神的に余裕ができたのか、自分をある程度客観的に見ることができるようになったんだ
俺は行動の原因を反省しながら自己分析してるだけなんだ。それを言い訳と断じて自己責任だと言い切るなら、それでも構わないよ。感じ方は人それぞれだから
109:名無しさん@おーぷん : ID: ID:2xy
110:名無しさん@おーぷん : ID: ID:hPf
111:名無しさん@おーぷん : ID: ID:DQu
読みやすかった。
今いくつ位かな?
イッチは緩く育った俺らより心も身体も強い筈だから勝ち組になれる器が有ると思う。
道を踏み違えない様に気を付けてこれからの人生を謳歌して欲しい。
112:名無しさん@おーぷん : ID: ID:hcb
暴力振るわない親の子でも幼い頃からやんちゃで暴れ回ってばかりの子供も居るし
途中から3文小説になって草
さゆみの親父をぶん殴りに行けばよかったのに
万が一、殺しても未成年だから大したことはない
なんだこれ
言うほどさゆみに救われてなくね
かっけー
今でも強大な敵に立ち向かう、たった一人の勇者じゃん!
小学生から夕飯作っていて偉いわ。夕飯を作らなきゃならない強迫観念って物凄い解る。
昔から最初だけ過去の話みたいにしておいて
途中から小説になるの多いよなー
作家志望がやってんのかね
まじで苦手
見てて恥ずかしくなっちゃうけど楽しかったよ
俺もこんか妄想よくしてたわ
うーんこの…
興が乗ると次々に物語が湧いてきて止まらなくなるあのブースト状態気持ちいいよな
※8
ただ匿名掲示板の創作でそのブーストを披露すると、本当にシラける。何の記憶にも残らない三文小説になるし、実際そう言う奴って作家志望であっても趣味の小説書きであっても全く実力はないと思う。
ホントに上手い奴はブーストしたい気持ちを抑えるコントロールが効くんだと思うよ。
国語が得意な設定にしてるって本人は素で文章に自信があるんだろうなw
今どき借金の形にJK売る親もヤクザもいない。
途中から臭くて読めない
急に女が出てきて台詞が増えたあたりから読むのやめたわ
勢いで全部読んじゃったじゃねーかw
気が済んだか?おつかれ
この人がいかに傷ついた人生だったかは少しは理解した
けどこの人が周りを傷つけたことももう少し熱量を持って教えてほしかった
学校をやめた理由、父親が自分の分だけ料理を作るようになった理由、そこがはしょられてるからいまいち分からん
なにこのクソ小説www
小説なら胸糞悪いけど、うちもかなり家庭環境悪かったから閉塞感はわかるわ。
うちは兄弟3人だったから、なんとか大人になれたけど1人だったら自殺してたよ
設定に無理がある
あまりに下手な文章で読んでいてこちらが恥ずかしくなった
だまくらかしてはいけない後輩が出てきてから恥ずかしくて脱落しました
叩かれ続けると痛覚が麻痺する感覚は分かる。
親の血を感じて、自分が汚い生き物だと感じる気持ちも分かる。
恋人の件も、全く嘘だとは思えないな。あまりに丁度良いタイミングで大切な人に出会えたし。
この話よりドラマチックなことに、我が家は長子が必ず早逝するし、「あれは呪いだね」みたいな事件も先祖がやらかしてるし。そんな人生生きてると、作り話と笑えないわ。
まんまキレたら笑って暴れて記憶がない状態じゃないですかw
そっか…小一からご飯作って…なんて偉い子なんだろう
→笑いながらか…オタクが好きそうな感じになってきたけど、本当に辛いとこうなっちゃうのかな
→ヤンキーになったのに文章オタクっぽいな…。でもきっと本好きなヤンキーだったんだろうな
→「僕は犬です」「犬は喋りません」…ここまで読んだ時間返せや!!!